2022 Fiscal Year Annual Research Report
Improving metal hydrides to diversify energy storage and transportation
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22F22739
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安田 和弘 九州大学, 工学研究院, 教授 (80253491)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TAN XIN FU 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2022-09-28 – 2024-03-31
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Keywords | エネルギー貯蔵 / 水素貯蔵 / 水素 / 金属水素化物 / 透過電子顕微鏡 / XAFS |
Outline of Annual Research Achievements |
水素供給技術に関わる工学技術の発展は、将来の水素社会の実現のために必要不可欠である。本研究ではバルク合金の水素吸収と放出過程を第一原理計算法、透過電子顕微鏡法および放射光分光法による相補的な研究から追及し、「その場」観察 ・計測実験と理論計算による詳細な検討から、Mg、NaおよびTi水素化合物の相変化過程、水素吸収・放出過程と微細構造の相関を原子レベルで明ら かにすることを目的とする。本年度は以下の項目について研究を遂行した。 1.原子分解能電子顕微鏡ならびに超高圧電子顕微鏡を用いた「その場」水素放出過程の観察:水素化チタンを電子顕微鏡内で500 ℃程度まで加熱しながら水素放出に伴う試料の相変化過程を「その場」観察した。相変化に伴う組織変化を原子分解能で温度の関数として観察し、相変化の生じる温度を明らかにした。 2.高温XAFS「その場」水素放出過程の観察:佐賀シンクロトロン放射光施設内の九州大学ビームラインを用いて、水素化チタン試料を加熱しながら水素放出に伴う水素化チタン中のチタン原子の電子状態変化を温度の関数として取得した。 3.水素雰囲気環境「その場」観察法の実験条件の設定:水素雰囲気での観察が可能な原子分解能電子顕微鏡を用いた「その場」組織観察実験を開始した。実験条件は項目1および2の結果を踏まえて検討し、原子分解能観察を行うための予備実験を開始した。本実観察実験は令和5年度に継続して行い、相変化に伴う組織変化を原子レベルで追及することを試みる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
電子顕微鏡実験および放射光実験共に順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 水素雰囲気環境「その場」水素吸収過程の観察 水素化チタンを電子顕微鏡内で加熱しながら、水素放出過程ならびに水素化チタンへの相変化過程を原子レベルで観察する。 2,水素雰囲気環境「その場」観察法の確立 水素環境下での水素吸収・放出過程の観察を試みる、ガス環境型原子分解能電子顕微鏡を用いて最初はTiH2で実験を開始し、その他の試料の展開する。
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Research Products
(4 results)