2022 Fiscal Year Annual Research Report
Eco-tourism for agro-biodiversity in Kerala and Nagaland, India
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22F22783
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Akita International University |
Principal Investigator |
名取 洋司 国際教養大学, 国際教養学部, 准教授 (50930567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
VARGHESE PHILIP 国際教養大学, 国際教養学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2022-11-16 – 2025-03-31
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Keywords | SATOYAMAイニシアティブ / エコツーリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
外国人特別研究員の研究では、インド西ガーツ地方(ケララ州ワヤナッド)をケースとして、持続可能な土地利用・自然資源の利用につながる農業生物多様性を維持するエコツーリズムについて研究する。本研究では、ケララ州で得られる知見を、ケララ州と同様に自然資源の持続可能な利用と生計手段の向上を両立させる課題の解決策のひとつにエコツーリズムを位置づけているインド北東部ナガランド州ズニボト郡での知見で補完・拡充し、現場での具体的な活動に発展させることを目指す。その初年度として、研究代表者と外国人特別研究員が両対象地を訪問して、それぞれのランドスケープおよびステークホルダーについて共通認識を得て、共同研究の基礎を築いた。
ナガランド州の訪問では、①スカイ村にて農家代表と面談して今後の課題について聞き取り、②ナガランド州森林局の長官(PCCF-HOFF)に研究活動の紹介、③JICA円借款の森林管理プロジェクトの事務所を訪れ、GISラボで共同研究の可能性の議論、を行った。 ケララ州の訪問では、①エコツーリズムプログラムの視察、②M S Swaminathan Research Foundationにて農業生物多様性について議論、③地元行政の長と、体験型観光についての議論、を行った。 SATOYAMAイニシアティブの推進について事務局(国連大学)と協議を進め、Satoyama Initiative Thematic ReviewおよびSATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ総会の開催で連携することを合意した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度には、研究代表者と外国人特別研究員それぞれの調査対象地であるナガランド州ズニボト郡とケララ州ワヤナッドを訪問し、共同研究をスタートさせることが目的であった。研究代表者と外国人特別研究員が両地域を訪問し、主要ステークホルダーから、既存の取組と課題を把握した。 持続可能な土地利用に関するランドスケープ・アプローチについて、SATOYAMAイニシアティブの事務局(国連大学/東京)と連携も進めた。Satoyama Initiative Thematic Review第9巻の作成に向け、外国人特別研究員がEditorとして、研究代表者がReviewerとしてかかわることになった。また、SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップの総会を国際教養大学で開催することが決まり、準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
外国人特別研究員のケララ州でのフィールドワークに参加し、データ収集と考察を行う。ステークホルダーを集めたフォーカスグループディスカッションによりエコツーリズムに関する資源と課題を把握する。SATOYAMAイニシアティブで開発された「SEPLSにおけるレジリエンス指標」を参照した項目について情報を収集する。ナガランド州でも同様の情報を収集し、課題の現状を把握する。 日本国内の事例(秋田県男鹿市、新潟県佐渡市、など)の視察および、Satoyama Initiative Thematic ReviewやSATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ総会の機会を活かして情報収集を進める。
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