2022 Fiscal Year Annual Research Report
Thermally chargeable supercapacitors: self-powered welfare energy storage devices
Project/Area Number |
22F22368
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
有賀 克彦 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, MANA主任研究者 (50193082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHINDE PRAGATI 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2022-11-16 – 2025-03-31
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Keywords | ナノ物質 / キャパシター / 熱電材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、熱エネルギー(温度差や体動時に発生する人体熱)を単一デバイスで回収・蓄積し、スマートフォンや埋め込み型ポータブル電子機器に電力を供給できる新しい自己充電型パワーデバイスを開発することを目的とする。熱を蓄えた電荷(電気)に変換する熱電変換型スーパーキャパシタを開発する。近年、エネルギー集約と貯蔵の両機能を1つのデバイスに統合した自己充電型電源ユニットとして、熱電変換型スーパーキャパシタが開発されている。ただし、現存のデバイスでは、電気化学電池に比べてエネルギー密度が低く、セル電圧が低い、自己放電が大きい、充電に外部電源が必要などの大きな制約がある。そこで本研究は、温度依存性のある酸化還元活性電極材料と温度感受性イオン伝導性固体電解質を組み合わせることで、温度勾配を容易に維持し、熱電エネルギー変換効率が十分に高いデバイスの開発を行う。高エネルギー密度、高出力密度、長サイクル寿命を有する熱電変換型スーパーキャパシタ用の新規ハイブリッド材料を設計・開発する。水熱や共沈などの簡単な化学手法を用いる。電極と異なる高分子ゲル電解質の設計を改善するための指針を策定し、広い電圧範囲でのサイクル劣化に対する安定性(50,000 サイクル以上)に優れた新規の感温性酸化還元活性ポリマーゲル電解質を開発する。熱電変換型スーパーキャパシタの自己充電性能は、デバイスの両端に高温と低温を印加することでテストする。2022年度は、高エネルギー密度、高出力密度、長サイクル寿命を有する熱電変換型スーパーキャパシタ用の新規ハイブリッド材料を設計・開発する。導電性有機金属骨格 (MOF) ベースの材料を有望な電気二重層キャパシタ候補として検討し、量子サイズ(約1 nm)のポリオキソメタレート(POM)、酸化還元活性分子クラスターを擬似容量/ファラディック材料の可能性として選択した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
開始1年未満であるが、発表論文があるなど順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度には、温度感受性ゲル電解質の輸送機構と動力学に関する理解を深め、電極の微細構造と電池性能の相関を明らかにし、電極と異なる高分子ゲル電解質の設計を改善するための指針を得ることから始めす。その指針に基づいて、イオン伝導度が高く(30-40 mS/cm)、広い電圧範囲でのサイクル劣化に対する安定性(50,000 サイクル以上)に優れた新規の感温性酸化還元活性ポリマーゲル電解質を開発する。
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Research Products
(1 results)