2023 Fiscal Year Annual Research Report
Aquatic ecosystem improvement based on cyanobacterium bloom prediction
Project/Area Number |
22KF0406
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
菊地 淳 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, チームリーダー (00321753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BEI KE 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | 時系列解析 / 機械学習モデリング / アオコ予測 / 環境診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
プラネタリーバウンダリー(地球環境資源の限界指標)の9項目において、生物多様性の低下と窒素・リン起源による富栄養化が警鐘されているように、中国のような大陸国家では湖沼の富栄養化と生態系破壊が深刻である。本課題では肥料の河川流入や養殖排水、ならびに沿岸の都市化でアオコ被害が20年来続出している太湖に環境モニタリングサイトを設置し、環境情報と定期的にサンプリングした湖水の水分析データとを統合化し、アオコ被害の事前予測法を開発することとした。 初年度はデータ帰属等に問題が起こらないとした、温州大学自身で取得したサンプリング水の時系列データ解析を中心に遂行した。アオコを中心とする植物プランクトン増殖を反映するクロロフィルa濃度は、2021-2023年までの採水データを時系列解析すると、特に2022年の秋期に顕著な増大傾向が見られた。このプランクトン増殖と同期するように、炭素、窒素およびリン濃度は2022年度秋期に顕著な増大傾向があり、つまりプランクトン増殖を特徴付ける指標マーカーとなることが想定される。 次に理研にて技術取得した各種機械学習の解析手法(例えばRandom Forest, Recursive Feature Elimination, Lasso regression)のいずれも、TOC(全有機性炭素)、TN(全窒素)、TP(全リン)、DTN(溶解全窒素)、DPN(溶解全リン)がプランクトン増殖予測への重要因子として抽出された。 最終年度はさらに時系列の機械学習モデリング精度向上を目指し、RNN, LSTM, GRUのPhython codeを改変し、詳細なパラメータ設定も遂行した。いずれも極めて高い予測精度向上を実現し、また幣研究室のオリジナル技術であるパーミュテーション法によるニューラルネットワークからの重要因子可視化も可能となった。
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