2023 Fiscal Year Annual Research Report
高密度データ可視化アルゴリズムの産業機械の異常検知への応用
Project/Area Number |
22KF0415
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
高本 仁志 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 上級主任研究員 (30613244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ADIKARAM KALUTARA KORALAL 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | 工作機械 / データ分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
製造分野では、近年のセンサ技術の小型化や高精度化、工作機械の知能化に伴い、工場から実時間で得られるデータはその種類、質、量に関して飛躍的に向上・増加している。そして、これらのデータと人工知能技術などを統合的に用いた生産性の向上が目指されている。本研究では、工作機械の状態を定期的にモニタリングすることで得られるデータを活用した工作機械の異常検知手法と可視化手法を研究した。本研究では、Graphical Knowledge Unit(GKU)と呼ばれる、一定の測定数(数万~)を持つ定量的データを、その統計的な情報をできるだけ失うことなく、その記録過程で動的に2次元画像に圧縮する技術に注目し、この技術を用いて、切削加工用工作機械の主軸の先端に取り付ける工具の劣化を検知できることを確認した。この技術は、測定間の時間的関係を考慮しない手法であり、GKUのみでは時間の経過により発展する劣化などの減少を扱うことができない。このため、本研究では、1つのGKUの入力となる測定データの選び方や、複数のGKUの入出力の関連性を考慮した。本研究の成果として、国際誌の査読付き論文を1報執筆し、国際会議(スリランカ)および国内の会議(日本)において口頭発表を行った。本研究期間では扱われなかったが、工具の劣化以外にも、切削加工時の機械の振動や機械を構成する個別設備の挙動の変化など、取得データに影響を与える現象がある。これらの現象の識別などに対してGKUの適用が妥当であるかどうかは、今後の研究課題である。
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