2022 Fiscal Year Annual Research Report
光イーサネットの飛躍的な通信容量拡大のための波長・モード多重技術に関する研究
Project/Area Number |
22J10511
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中村 航大 北海道大学, 情報科学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Keywords | 次世代光通信 / テラビットイーサネット / モード分割多重 / シリコンフォトニクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,モード分割多重技術を利用した次世代光通信システムの実現である.現在,光イーサネットの400G規格で利用されている波長利用方式を変更せずにテラビットスケールの光通信システムを実現するためには,最低でも3つの伝搬モードを多重可能なデバイスが必要となる.そこで本研究では, 3つのモードを多重可能なモード制御デバイスの実現を目指している.次世代光通信システムで利用するモード合波器においては、「小型かつ製造誤差に強い」ことが求められる。 2022年度において達成したのは、①製造誤差に強いモード合波器設計のための新設計理論の開発とその実験的検証、②光学素子自動最適設計のための新設計技術の開発の二つである。①に関しては国内学会での成果報告を行っており、②に関しては、論文誌での出版を行っている。本研究の最終目的は「小型かつ製造誤差に強いモード合波器」の実現であるが、①の達成により、残る達成課題は「素子の小型化」のみとなっている。素子の小型化に関しては、②で達成した自動最適化設計技術を利用することで達成できる見込みである。 ①で提案している新たな設計理論に基づくと、非常に高性能な素子を設計できるが、設計パラメータも非常に多く、場合によっては設計パラメータの組み合わせが天文学的数字になる場合もある。そこで、②で達成したような自動設計技術による最適設計を取り入れることで、「小型かつ製造誤差に強いモード合波器」を現実的な設計時間で設計できると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では、2022年度内に試作と試作素子の実験的検証が完了している予定だったが、まだ実験的検証が完了していない。これは、研究室設備の不調や測定系の変更などより測定系を利用できる期間が短かったことと、試作素子の作成がやや遅れたことが原因である。
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Strategy for Future Research Activity |
残る課題は、試作素子の実験的検証と、小型化のための自動設計技術の開発であるが、両方ともにすでに達成の目途はついており、このまま研究を進めることで完遂できると考えている。
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Research Products
(2 results)