2022 Fiscal Year Annual Research Report
2次的相互作用部位を導入したキラルカルボン酸の創出とチアジアジンの触媒的不斉合成
Project/Area Number |
22J11374
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
加藤 佳美 北海道大学, 生命科学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Keywords | C-H活性化 / キラルカルボン酸 / ロジウム触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
医薬品骨格にしばしばみられるキラルなチアジアジン誘導体を高エナンチオ選択的にかつ網羅的に合成を行うべく、当初の計画ではキラルなカルボン酸に対しアミドやウレアなどの2次的相互作用部位を導入した新規キラルカルボン酸触媒を開発する予定であった。また開発した新規触媒をCp*配位子を有する第9属遷移金属錯体と組み合わせた不斉C-H官能基化反応に適用することにより、キラルなチアジアジン誘導体合成する予定であった。しかし、新規キラルカルボン酸触媒開発や反応への適用といった検討を進める中で、キラルカルボン酸に2次的相互作用を組み込んだ触媒とCp*配位子を有する第9族遷移金属触媒の組み合わせではなく、ロジウム錯体の配位子に2次的相互作用を組み込んだCpxロジウム触媒と2次的相互作用部位を有さないキラルなカルボン酸を組み合わせることにより、標的反応においてエナンチオ選択性が発現することが分かった。計算化学的手法及び各種コントロール実験を行うなどしてさらなる解析を進めた結果、当初に想定していた、基質とCpxロジウム触媒間の水素結合を介した2次的相互作用ではなく、ロンドン分散力によりエナンチオ選択性が発現している可能性が示唆された。この結果を受け、現在さらなるエナンチオ選択性及び反応性の向上、基質適用範囲の拡大を目指して検討を進めており、当初想定していたメカニズムでのエナンチオ選択性発現ではないものの研究は順調であると考えている。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(3 results)