2022 Fiscal Year Annual Research Report
Relationships between marine mammals and the environmental variables: long-term monitoring and citizen science approaches
Project/Area Number |
22J12964
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
古巻 史穂 北海道大学, 環境科学院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Keywords | 海棲哺乳類 / 海洋環境 / 分布 / モニタリング / 目視調査 / 受動的音響モニタリング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,海棲哺乳類の時空間分布とそれに影響する環境要因を明らかにすることを目的としている.今年度は,4-5月及び6月にオホーツク海において目視調査と計量魚群探知機による調査,観光船による目視情報収集,知床半島周辺にて受動的音響モニタリングのための音響記録計の設置回収を行った.目視調査では,ナガスクジラ,ミンククジラ,ザトウクジラ,ツチクジラ,マッコウクジラ,シャチ,カマイルカ,イシイルカ,ネズミイルカ,キタオットセイ,トドなどがみられ,種によって分布する場所や時期に違いがあった.計量魚群探知機による調査から,プランクトンの反応を示す120 kHzの周波数,魚類の反応を示す38 kHzの周波数ともに知床半島周辺で大きな反応が見られた.今後は2019年6-7月,2021年4-5月の調査結果と合わせて,各種の分布のモデル化を行う予定である.音響調査では,ナガスクジラ,シャチ,マッコウクジラ,クラカケアザラシ,マイルカ科鯨類の鳴音が確認されている.現在,鳴音の検出方法の検証を行っている.今後は目視結果や観光船による目撃情報,各種環境条件との比較を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目視調査,受動的音響モニタリング調査ともに一部の計画変更やサンプリングの不具合があったものの概ね予定通り実施でき,データ収集が行えたため.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,今年度設置した音響記録計の回収を行うほか,観光船などから目視情報の収集を行う予定である.また,次年度得られた目視,音響データの解析を引き続き行っていく.また,現在解析中のデータについて順次論文投稿を進めていく.
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