2021 Fiscal Year Annual Research Report
Magnetohydrodynamic Simulations Revealing Formation Process of Terrestrial Planets in Protoplanetary Disks
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21J00086
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
森 昇志 東北大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2024-03-31
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Keywords | 惑星形成 / 原始惑星系円盤 / 磁気流体力学 |
Outline of Annual Research Achievements |
局所磁気流体力学シミュレーションの結果に基づき、磁気的に降着する原始惑星系円盤におけるスノーラインの長期進化計算を行なった。その結果、円盤進化の大部分にわたって従来重要であると考えられていた、降着加熱が効かないであろうことが分かった。この結果は国際紙The Astrophysical Journnalに投稿し掲載された。 また大局的な磁場構造を考慮して円盤の温度構造を明らかにするために、大局的2次元非理想磁気流体シミュレーションの準備を進めている。磁気流体力学部分のテスト計算は終えており、現在は輻射輸送に基づいた温度計算手法を開発中である。 研究を行う中で、若い原始惑星系円盤における惑星形成が重要であるとの示唆を得た。そのためそのような早期の円盤進化段階における円盤進化・惑星形成過程を明らかにするために、近年行われている高解像度のガス輝線観測を適切に解釈する手法やモデルについても研究している。従来のモデルは大胆な簡単化がなされており、問題点が指摘されていたものの、本研究で明らかにしたパラメーター範囲であればよい簡単化であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大局的2次元非理想磁気流体シミュレーションの準備が遅れている。その一方、研究を行う中で、若い原始惑星系円盤における惑星形成のを明らかにする観測グループとの研究が発展した。その中では、近年行われている高解像度の原始星周囲のガス輝線観測を、適切に解釈する手法を研究している。当初の期待していた進捗からはやや遅れているものの、思いがけず研究が発展したため、総合して概ね順調と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は主に大局的2次元非理想磁気流体シミュレーションの準備を進める。輻射輸送を考慮した円盤の温度計算手法を確立したのち、本番計算へと移る。さらに、並行して、大局的磁気流体シミュレーションの結果を考慮した長時間の円盤進化を明らかにするため、1次元の円盤進化計算コードの開発を進める。また、早期の原始星周囲の環境のモデル化と観測との比較に関する研究についても論文にまとめる。
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Research Products
(7 results)