2023 Fiscal Year Annual Research Report
機能性分子センサを用いた低レイノルズ数における非定常干渉流れの解明
Project/Area Number |
22KJ0170
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
笠井 美玖 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | 圧縮性低レイノルズ数 / 感圧塗料 / 直列二角柱 / 密度勾配場計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では,希薄大気中において高速で運用する輸送機械の設計指針の提案を目指し,実験的研究によって圧縮性低レイノルズ数における物体間の非定常干渉流れの解明に挑戦した.三年目は,令和5年の4月から8月までメリーランド大学のAnya R. Jones教授が主催する研究室に滞在し,メリーランド大学に設置された曳航水槽装置を用いて,直列に並んだ2つの正方形角柱まわりの速度場計測および非定常抗力を評価した.この実験では,レイノルズ数1000から8000までの条件において,主流に対して直列に並んだ2つの正方形角柱間の無次元距離を0.5から4.5まで変えた際の非定常抗力および非定常速度場を,それぞれ,6軸力・トルクセンサと粒子画像流速測定法(PIV)によって計測した. そして,二年目までに得られた,距離を変えた際の直列二角柱まわりの流れ場の様相の変化と空気力計測結果の関係性について考察した.さらに,過去研究で調査されてきた非圧縮条件における直列二角柱周りの,臨界間隔とレイノルズ数の関係と比較しまとめた.これまで,レイノルズ数2000周りにおいて,流れ場が不連続に変化する間隔である臨界間隔が,レイノルズ数の低下に伴い急激に短縮することが示唆されていた.本研究では,2つの正方形角柱まわり流れではレイノルズ数の低下と同様に,マッハ数の増加により臨界間隔が急激に短縮することを明らかにした. これらの研究結果に関連し,原著論文を2報出版し,国際学会で1回発表をした.
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