2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of cluster-based reduced-order model for optimal feedback control of dynamic stall flow
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21J21207
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岩崎 有登 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2024-03-31
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Keywords | データ駆動科学 / 低次元モデル / リザバーコンピューティング / 固有直交分解 / 動的モード分解 / 圧縮センシング / 動的失速流れ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,動的失速流れの最適フィードバック制御に向けたクラスタ低次元モデルの開発を目的とする.その実現に向け,令和3年度は1)データの取得と2)特徴量抽出手法の開発,3)リザバーコンピューティング低次元モデルの開発を行った.1)に関して,翼模型に振動を加える加振装置を製作し,風洞設備を用いて本研究の解析対象である動的失速流れを発生させた.動的失速流れはこれまでの解析対象であった剥離流れより三次元性が強く,速度場の取得には計測上の問題が発生したが,再実験時に計測を工夫することで正常な速度場と圧力のデータの取得に成功した.2)に関して,修士研究から引き続き動的モード分解と圧縮センシングを組み合わせた特徴量抽出手法の開発を行い,本手法の最適化アルゴリズムの性質やノイズに対するロバストを明らかにした.低次元モデルの構築にはデータから現象を示す特徴量を抽出する必要があるため,本手法は低次元モデルによる流れの予測の高精度化に寄与すると考えられる.3)に関して,クラスタ低次元モデルとは異なるアプローチで流れの予測の高精度化に期待ができるリザバーコンピューティング低次元モデルを新たに提案した.その結果,本モデルが従来の線形低次元モデルより高い推定精度を有することを明らかにした.また,リザバーコンピューティングはクラスタ低次元モデルの特徴量推定アルゴリズムとして適用可能と考えており,令和4年度も引き続き研究を行う予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り,1)データの取得と2)特徴量抽出手法の開発を行った.また,当初の予定にはなかった3)リザバーコンピューティング低次元モデルの開発を行ったため,クラスタ低次元モデルの研究が当初より遅れているが,リザバーコンピューティングはクラスタ推定手法としても適用可能であり,どちらも流れの高精度な予測に期待ができるため,並行して研究を進める予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は1)クラスタ推定手法の開発と2)クラスタ低次元モデルとリザバーコンピューティング低次元モデルの高精度化を行う.1)に関して,本研究で解析の対象とする動的失速流れは時々刻々と気流が空間的に大きく変動するため,間接的な計測である圧力から速度場であるクラスタの推定は容易ではない.そのため,隠れマルコフモデルとカルマンフィルタを組み込んだ新たなクラスタ推定手法を開発する.2)に関して,昨年度に開発した特徴量抽出手法と1)で開発するクラスタ推定手法を組み合わせ,クラスタ低次元モデルの高精度化を試みる.また,昨年度に開発したリザバーコンピューティング低次元モデルの成果を国内外の学会で報告し,論文にまとめる.引き続き,リザバーコンピューティング低次元モデルの高精度化を試みる.
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