2022 Fiscal Year Annual Research Report
酸化的カップリング反応を基盤とする二量体型マバクリンアルカロイドの収束的合成研究
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22J10409
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岡田 康佑 東北大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Keywords | 全合成 / インドールアルカロイド / 二量体型アルカロイド / pleiocarpamine / pycnanthinine / bipleiophylline / 酸化的カップリング反応 / 鉄フタロシアニン |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、pleiocarpamineの不斉全合成を達成し、さらにpleiocarpamine含有二量体アルカロイドであるpycnanthinineおよびbipleiophyllineの全合成を達成した。Pleiocarpamineの全合成を達成する上で、熱力学的に不利なC16位の不斉中心の制御と高度に歪んだカゴ型構造の構築が課題となる。そこで、ラジカル環化反応を駆使した速度論的手法に基づき、C16位立体化学の制御に成功し、さらに合成終盤における芳香環上のC-H官能基化反応を活用することで歪んだカゴ型骨格を構築した。独自の合成戦略により、わずか10工程でpleiocarpamineの世界初の不斉全合成を達成した。本合成法はグラムスケール合成に適用であり、量的供給を可能にする高い効率性を実現した。次に、合成したpleiocarpamineを用いて、類縁二量体型アルカロイドの合成研究に取り組んだ。Pycnanthinineはpleiocarpamineと6,7-dehydroaspidospermidineがメチレン鎖を介して連結したヘテロ二量体型アルカロイドである。申請者はホルムアルデヒドを用いて、生合成を模倣した新規カップリング法を確立し、世界初のpycnanthinineの全合成を達成した。また、bipleiophyllineはpleiocarpamineがピロカテク酸を介して酸化的に連結した、ホモ二量体型アルカロイドである。申請者は、生体酵素模倣型鉄触媒として鉄フタロシアニン錯体を用いた、分子上酸素をバルク酸化剤とするカテコールの新規酸化的カップリング反応を開発している。そこで、本方法論をピロカテク酸存在下、合成したpleiocarpamineへと適用することで、bipleiophyllineの世界初の全合成を達成した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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