2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of cancer-specific monoclonal antibodies to the Eph receptor and analysis of their recognition mechanisms
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22J20977
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
七宮 蓮 東北大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2025-03-31
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Keywords | EphB4 / Eph receptor / CasMab法 / がん特異的抗体 / モノクローナル抗体 / がん / 抗腫瘍 / 抗体医薬品 |
Outline of Annual Research Achievements |
Eph receptor B4 (EphB4)は乳がんや肺がんなどの複数のがんにおいて高発現している膜タンパク質であり、がん細胞の増殖、浸潤、転移、及び血管新生に寄与することが報告されている。しかし、EphB4は静脈内皮細胞を中心とした多くの正常細胞においても発現が認められ、副作用の観点から、がん細胞特異的なEphB4に対するモノクローナル抗体の開発が望まれている。そこで本研究では、がん細胞特異的に膜タンパク質を認識するモノクローナル抗体を作製する手法であるCasMab法を用いて、がん細胞特異的な抗EphB4抗体の開発を目指している。 我々は最初に、Cell-Based Immunization and Screening (CBIS)法を用いて、がん細胞に内在的に発現するEphB4を特異的かつ高感度に認識する抗EphB4抗体の作製を目指した。その結果、フローサイトメトリーやウェスタンブロット、免疫組織染色といった、全てのアプリケーションに使用可能である抗EphB4モノクローナル抗体であるB4Mab-7の作製に成功した。また、B4Mab-7以外にも、がん細胞に発現するEphB4を特異的に認識するモノクローナル抗体を多数作製することに成功している。 今後は、フローサイトメトリーを用いて正常細胞のEphB4には反応せず、がん細胞のEphB4のみに特異的に反応性を示す抗EphB4モノクローナル抗体のスクリーニングを実施する。さらに、in vitroとin vivoの両方においてがん特異的な抗EphB4抗体による抗腫瘍効果を検討し、そのメカニズムの解明を目指している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究初年度である本年は、がん細胞が発現するEphB4を特異的に認識するモノクローナル抗体を作製することを目標としていた。CBIS法を用いてがん細胞に内在的に発現するEphB4を特異的、かつ高感度に認識し、フローサイトメトリーやウェスタンブロット、免疫組織染色といった、全てのアプリケーションに適応可能な抗EphB4モノクローナル抗体であるB4Mab-7の開発に成功した。また、B4Mab-7以外にも約90種の抗EphB4モノクローナル抗体を樹立し、がん特異的な抗EphB4抗体の候補抗体を多数取得することができた。今後は、がん特異的な抗EphB4抗体の発見を目指し、フローサイトメトリーを中心とした解析の実施を予定している。 以上の点から、おおむね順調な進展であると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の核心である、がん特異的な抗EphB4モノクローナル抗体の作製に向けて、抗EphB4モノクローナル抗体、約90種を樹立済みであり、それらのがん特異性の有無についてフローサイトメトリーを用いた網羅的なスクリーニングを実施する。さらに、がん特異的な抗体のエピトープ解析を行い、同定したエピトープ部位の正常細胞とがん細胞における糖鎖修飾の違いを解析する予定である。
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