2022 Fiscal Year Annual Research Report
機械学習を応用した顧客エンゲージメント行動分析のためのマーケティングモデルの開発
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21J00216
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
五十嵐 未来 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2024-03-31
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Keywords | ユーザー生成コンテンツ / 消費者行動モデル / ベイズモデル / テキスト解析 / ネットワークデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ソーシャルメディアでのコンテンツ生成やeコマースサイトでのカスタマーレビュー投稿といった、顧客エンゲージメント行動と呼ばれる消費者行動の駆動要因および周囲へ与える影響を解明するためのモデル開発を行っている。 まず、社会ネットワーク上の他者からの影響を考慮したコンテンツ生成行動については、トピックモデルと呼ばれる非構造データモデリングの手法を応用したモデルを提案し、シミュレーション実験および実データ解析によって提案モデルの性能を実証するとともに、学術論文にその成果をまとめた。共著者との議論の中で本研究の立ち位置について若干の修正があり、追加の文献調査や原稿修正があったものの、原稿は概ね完成し、現在は投稿前の最終チェックの段階であるため、来年度には国際学術誌への投稿を行い、レビュワーとのやり取りを通して出版を目指す。 カスタマーレビュー投稿モデルについては、機械学習分野で発展している単語分散表現モデルを応用したレビューテキスト解析モデルを提案し、実データを用いた分析を進めた。その中で、大規模データに応用した際の推定法に関するスケーラビリティの課題が見つかったため、本年度は主にその課題を解決するための文献調査や新手法のシミュレーション実験に時間を費やした。その結果としては、まだ実用に足る手法を開発するには至っておらず、今後も引き続いて推定法の研究を行う必要がある。推定法の課題を解決することで、日々大量のレビューテキストデータが蓄積され続けていながらも十分な分析手法が確立していない現状に貢献する価値のある研究となることが予想される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
社会ネットワーク上の他者からの影響を考慮したコンテンツ生成モデルのプロジェクトに関しては、当初の計画通り国際学術誌への投稿直前まで進めることができたが、もう一方のプロジェクトであるカスタマーレビュー分析モデルについては、シミュレーション実験の中で推定法に関する課題が見つかり、当初の計画を変更して文献調査や新手法のシミュレーション実験を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き統計学や機械学習分野で日々進展している手法開発の調査を行い、本研究への応用可能性を探るとともに、研究会や学会等で成果を発表し、幅広い分野の研究者らと意見交換を行うことで本研究のさらなる進展を図る。
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