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2021 Fiscal Year Annual Research Report

宿主免疫を回避する線虫の分子機構の解明

Research Project

Project/Area Number 21J00566
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

小野 雅弥  東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(PD)

Project Period (FY) 2021-04-28 – 2024-03-31
KeywordsC.elegans / アワヨトウ / 線虫 / 昆虫 / 血球 / 包囲化 / レクチン / PAMPs
Outline of Annual Research Achievements

昆虫は侵入した異物を血球によって囲い込むことで無害化する(包囲化)。血球の異物認識では、病原体のPathogen-associated molecular patterns(PAMPs)を利用する。このPAMPsにPRR(Pattern recognition receptors)と呼ばれる受容体が結合することで昆虫の自然免疫は活性化する。昆虫の包囲化においては、C-type lectinがPRRとして重要であることがいくつかの文献で示されている。寄生性線虫のPAMPsは明確になっておらず、そのPRRも知られていない。細菌や菌類のPAMPsは糖であるため、線虫のPAMPsも糖である可能性が高いと考えた。一部の糖が欠損もしくは変異したC. elegansをチョウ目のアワヨトウ幼虫に注射し、線虫が包囲化を受けなくなるか確認したが、包囲化を受けない系統は出てこなかった。また、EMSで変異体を作成し、包囲化を回避できるC. elegnasをスクリーニングしたが、そのような系統は出てこなかった。
近年の文献で、アワヨトウのEPLと呼ばれるlectinがクロマトビーズの包囲化を促進することが報告された。C.elegansをアワヨトウ幼虫に注射するとEPLの発現が上昇した。線虫のクチクラ(皮膚)やクチクラから抽出されたタンパク質を注射してもこの上昇は見られた。また、昆虫寄生性線虫や哺乳類寄生性線虫を注射しても発現は上昇した。EPLの発現を上昇させる物質は線虫のクチクラに共通して存在すると考えられる。現在は、電気泳動とLC-MSを用いて、線虫のクチクラ抽出物を精製中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

コロナ禍で研究業務に支障をきたしたため、予定通りに完了させることができなかった。

Strategy for Future Research Activity

線虫とクロマトビーズを注入したアワヨトウ幼虫の血球を用いて、RNA-seq解析を行い、PRRの候補となるレクチンや包囲化に関わる遺伝子を絞り込む。その後、RNAiなどで遺伝子の機能を調べる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Book (1 results)

  • [Book] チョウ目昆虫に対する線虫の病原性と 害虫防除などへの利用2021

    • Author(s)
      小野雅弥・吉賀豊司
    • Total Pages
      6
    • Publisher
      蚕糸・昆虫バイオテック

URL: 

Published: 2023-12-25  

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