2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22KJ0540
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古林 太郎 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | 進化工学 / 指向性進化 / 実験進化 / 人工細胞 / DNA複製 / 無細胞翻訳 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、微小な反応空間の中で人工DNAゲノムの機能発現を進化的に最適化する技術の開発を目指して研究を行った。
第一に、無細胞翻訳系PURE systemの中にphi29ファージ由来DNA複製系(DNAポリメラーゼおよびターミナルプロテイン)をコードした人工DNAゲノムを再構成し、遺伝子発現を伴うDNA複製が高効率に動作する条件最適化をまずはバルクの反応系で行った。第二に、再構成したDNA複製系を微小反応場としてのw/oエマルション(数μm・10億個の並列リアクタ)の中で起動する生化学的な最適化を行った。第三に、このDNA複製反応液を含むエマルションを超並列微小リアクタ進化系とするべく、数時間おきに新しい無細胞翻訳系・オイルと混合して連続継代するプロトコルを確立して簡単・高速にDNAゲノムを高速進化させられる系を構築した。最後に、熱に弱く30℃が至適であるphi29ウイルス由来のDNAポリメラーゼとターミナルプロテインのペアを高温適応進化させ、これを41℃でも数時間のうちに自らをコードする人工DNAゲノムを1000倍以上に自己複製させられるように改良した。
さらに、この研究の過程でDNA低濃度条件においてより多くのタンパク質を発現できるような無細胞翻訳系の開発や、複製機能とは直接関係のない酵素活性をDNA複製に変換する技術の開発などを行い、従来提案を大きく超えた派生研究に繋がる複数の重要なシード技術を開発した。
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