2023 Fiscal Year Annual Research Report
相変化材料を用いたプログラマブル光回路に関する研究
Project/Area Number |
22KJ0549
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮武 悠人 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | シリコンフォトニクス / プログラマブル光回路 / 相変化材料 / 位相変調器 / 強度変調器 / 最適化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では相変化材料を用いた光変調器を用いたプログラマブル光回路の実現を目指した。 最終年度において、相変化材料を用いた光変調器については、中赤外領域で低損失な光位相変調器を実現するために開発したGSTSを、近赤外領域で動作する光強度変調器に用いることを提案し、低い挿入損失と高い消光比を両立する光強度変調器の実証に成功した。またこのGSTS強度変調器に基づく新しいアーキテクチャを持つ光行列演算回路を考案し、光を用いた4x4の行列演算の実証に成功した。 また、中赤外ではなく近赤外領域で低損失な光位相変調器の実現のために、ワイドギャップ材料である硫化アンチモン(Sb2S3)の低損失化にも取り組み、成膜条件の最適化によって光吸収の低減が可能であることを実験的に明らかにした。 さらに、光回路の重要な構成要素であるS字曲げ導波路と2x2カプラに対して、我々が提案したCMA-ESという最適化手法に基づく設計を適用することで、従来素子に比べて挿入損失が低い素子を実験的に実証することに成功した。 最終的に、これら構成要素レベルの実証結果を踏まえて、超小型の光回路のサイズ・損失・演算効率などの見積もりを行い、従来の光回路に比べて挿入損を増大させることなく面積を30分の1程度に小型化できる見通しが得られた。 総括として、相変化材料を用いた不揮発かつ小型の光位相シフタと人工知能設計によって小型化・低損失化された受動素子それぞれの実験的実証には成功し、これらの組み合わせによるプログラマブル光回路の小型化というコンセプトの有効性を明らかにできた。また、研究計画にはなかった成果として、新規開発したGSTSを用いた低挿入損失の強度変調器およびそれらを用いた光行列演算回路の実証に成功し、大規模化可能な新しいアプローチを実験的に示すことができた。
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[Presentation] Scalable programmable photonic integrated circuits by III-V/Si hybrid integration2023
Author(s)
Mitsuru Takenaka, Hanzhi Tang, Kohei Watanabe, Takaya Ochiai, Tomohiro Akazawa, Mingzhi Huang, Yosuke Wakita, Yuto Miyatake, Shuhei Ohno, Kei Sumita Stephane Monfray, Frederic Boeuf, Rui Tang, Kasidit Toprasertpong
Organizer
Optica Advanced Photonics Congress (OAPC)
Int'l Joint Research / Invited
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