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2023 Fiscal Year Annual Research Report

深層学習を用いたチョウ擬態形質の適応的意義の解明

Research Project

Project/Area Number 22KJ0606
Allocation TypeMulti-year Fund
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

網野 海  東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)

Project Period (FY) 2023-03-08 – 2024-03-31
Keywords捕食回避 / 深層学習 / 擬態 / 画像解析
Outline of Annual Research Achievements

最終年度は主に、畳み込みニューラルネットワーク(以下、CNN)を利用して生物画像間での類似度を算出する既 存手法の課題解決を試みた。これまでの先行研究で、CNNは生物画像からの網羅的な特徴抽出を可能にし、擬態形質の定量化を初めとした様々な形態解析に応用可能であることが分かっていた。しかしながら、CNN に特徴抽出を学習させるうえで、 対象とする生物に関する大規模なデータセットが必要であることは、取得できるデータ規模の限られる分類群への適用においてはハードルとなることが考えられる。そこで、CNNによる画像分類に必要な「学習時間」に着目し、「学習完了に時間のかかるクラス同士は類似していると考えられる」ことを利用した新規類似度評価手法の開発をおこなった。その結果、本手法はチョウ類の類似度評価においてCNNを利用した先行研究の手法(Learned Perceptual Image Patch Similarity、以下LPIPS)よりも高い精度を示したうえ、ベイツ型擬態の定量化においても先行研究の精度を上回った。本手法は類似度評価をおこないたいクラスのペアについて 10 枚ずつ程度の画像があれば実現可能であることから、データセットの規模が限られる対象においても有用な類似度評価指標となり、擬態形質の解析レベルを向上させることが期待された。
研究期間を通じて、1) チョウ類標本画像間からの類似度評価において既存手法を比較検討した上、新規類似度評価手法を開発し、擬態形質定量化への応用および精度の向上を実現した。 2) 既存の類似度評価手法(LPIPS)を応用し、過去におこなわれた捕食実験の結果を元に捕食者から見て擬態の完成度が高い/低い形質を網羅的に探索できる手法を開発した。

  • Research Products

    (3 results)

All 2024 2023

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] 捕食者の色覚を模倣したCNNによるチョウ類擬態形質の定量化2024

    • Author(s)
      網野海・平川翼・矢後勝也・松尾隆嗣
    • Organizer
      第71回日本生態学会大会
  • [Presentation] 捕食者の反応を考慮したCNNによるベイツ型・ミュラー型擬態の定量化2023

    • Author(s)
      網野 海・平川 翼・矢後 勝也・松尾 隆嗣
    • Organizer
      第25回日本進化学会年大会
  • [Presentation] 深層学習を利用したチョウ類擬態形質の定量化 -捕食者の反応を模倣する試みについて-2023

    • Author(s)
      網野海・平川翼・矢後勝也・松尾隆嗣
    • Organizer
      日本蝶類学会 2023年度総会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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