2023 Fiscal Year Annual Research Report
小天体探査における科学的成果の最大化:最適なデータ獲得・自動分析手法に関する研究
Project/Area Number |
22KJ0653
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清水 雄太 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | 小天体 / リモートセンシング / 深層学習 / 自動識別 / 粉粒体 / X線CT / 最適圧縮率 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、「小惑星表層の岩石粒子の自動識別」では、前年度の小惑星ベヌー全球での調査結果に加えて、小惑星リュウグウ全球での調査を行い、それらを比較した。その結果、コマ型小惑星全般において、統一的な表面進化過程を理解するには、自転速度と、それにより定まる重力ポテンシャルの分布が重要であることを明らかにした。特にYORP効果により真逆のポテンシャル分布となり、表面物質がそれまでと逆方向に流れ、全球的に天体表面が更新される可能性を、初めて示すことができた。この結果は論文としてまとめ、数回投稿を行い査読され、現在その査読結果をもとに再度投稿予定である。また「探査画像の最適圧縮率の検討」では、火星衛星探査計画MMXミッションでの利用を前提に、局所DTMの作成精度と危険な岩石粒子の判別可能性という観点から、最適な圧縮率を決定するアルゴリズムを開発した。この結果は論文誌に投稿し、受理された。また「振動下における粉粒体の挙動の解明」では、新たに岩石サンプルを準備し、X線CTを用いた振動実験の撮影を行った。その結果、サンプル中の最小粒径が、粉粒体の挙動を大きく左右することを明らかにすることができた。また前年度開発し、特許出願中のマーカー粒子を用いて、個別粒子の軌道の可視化に成功し、また数値計算と組み合わせ、より小惑星表層の環境に類似した微小重力環境においても同様の結果となるかを検討した。以上の結果は論文としてすぐに投稿予定である。
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