2022 Fiscal Year Annual Research Report
Pluractionality in Turkish: A typological perspective
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21J21799
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 唯 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2024-03-31
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Keywords | トルコ語 / 行為複数性 / 重複 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、トルコ語における行為複数性の表現の全体像を記述し、言語類型論とチュルク諸語研究の観点かららその特徴を解明することである。初年度は新型コロナウイルスによりフィールド調査ができなかったものの、令和4年度は、現地トルコでフィールド調査を2回行うことができた。そのフィールド調査によりトルコ語の行為複数性の表現のデータを集めることができた。特に、トルコ語において行為複数性を表す名詞の重複について、名詞修飾機能を持つものと動詞修飾機能を持つものがあることに注目し、それぞれの表現がどのような形式と意味をもつのかを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、トルコ語における行為複数性の表現の全体像を記述し、言語類型論とチュルク諸語研究の観点かららその特徴を解明することである。初年度は新型コロナウイルスによりフィールド調査ができなかったものの、令和4年度は、現地トルコでフィールド調査を2回行うことができた。そのフィールド調査によりトルコ語の行為複数性の表現のデータを集めることができた。特に、トルコ語において行為複数性を表す名詞の重複について、名詞修飾機能を持つものと動詞修飾機能を持つものがあることに注目し、それぞれの表現がどのような形式と意味をもつのかを明らかにした。その成果に基づき、令和4年度の国際学会での発表のフィードバックも反映させつつ、論文を執筆中であり、名詞修飾機能をもつ名詞重複については『東京大学言語学論集』(TULIP: Tokyo University Linguistic Papers)に投稿した。動詞修飾機能を持つ名詞重複については国際学術雑誌に投稿予定である。 このように、今年度の計画はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は行為複数性を表す動詞修飾機能を持つ名詞重複の構文について国際学術雑誌に投稿する予定である。さらに、トルコ語における行為複数性を表す構文の全体像についてまとめ、論文を執筆する予定である。特に、行為複数性の類型論では動詞の形態統語的形式に注目されてきていたが、本計画では名詞重複構文などの動詞外の形式によって表される行為複数性を含め記述をすることで、より統一的な分析を提示する。
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