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2023 Fiscal Year Annual Research Report

有毒ヒラムシを用いたフグ毒テトロドトキシン産生・蓄積関連遺伝子の探索

Research Project

Project/Area Number 22KJ0783
Allocation TypeMulti-year Fund
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

米澤 遼  東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)

Project Period (FY) 2023-03-08 – 2024-03-31
Keywordsフグ毒 / テトロドトキシン / ツノヒラムシ属 / メタゲノム解析 / 免疫組織化学染色
Outline of Annual Research Achievements

昨年度、ヒラムシの体内でTTXが生産されるのか、その生産には細菌が関与するのかを明らかにするため、薬剤を投与した環境でヒラムシを飼育した。その結果、TTXはヒラムシ体内で生産され、その生産には細菌が関与することを示唆するデータを得た。そこで、当該年度は飼育試験に供する個体数を増やす再現実験および薬剤投与環境から薬剤を投与しない環境に戻し、TTXを再生産するかを調査した。その結果、再現性が得られ、ヒラムシ体内中で行われるTTX生産には細菌が関与することを示した。また、薬剤投与環境から薬剤投与しない環境に戻してもTTXは生産されなかったため、少なくとも飼育海水および餌料からはTTXの生産に関与する細菌が供給またはTTX生産に至るほどの細菌叢の回復はされなかったと示唆された。加えて、当該年度は前年度のアンプリコンメタゲノム解析結果からより候補の細菌を絞るため、これまでに集めてきた有毒のツノヒラムシ属のヒラムシの3種(計7個体)および無毒の有毒のツノヒラムシ属のヒラムシの1種(計4個体)のショットガンシーケンシングデータを用いて比較メタゲノム解析を実施した。その結果、前年度候補となった細菌の中でもある特定の細菌属Xが有毒種3種で共通して検出され、他の候補となった細菌属よりも検出量が多く、無毒種ではほとんど検出されなかった。
薬剤投与飼育試験でおおよそのTTX産生時期を特定できたことから、これまでに集めた各種成長段階のヒラムシ試料のうち、大量生産が行われていると思われる成長段階の試料を用いて抗TTX抗体を用いた免染組織化学染色を行ったところ、前年度に行った成長段階の試料よりも蛍光強度が強く、免疫組織化学染色の観点からも多量のTTXを保持していることが示唆された。また、前年度に行った免疫組織化学染色の結果については現在国際誌に投稿中である。

  • Research Products

    (4 results)

All 2023

All Presentation (4 results)

  • [Presentation] クサフグTakifugu alboplumbeus仔魚表皮におけるTTX保有細胞のホールマウント組織学的染色による細胞機能の推定2023

    • Author(s)
      稲橋京史郎 ・米澤遼 ・林健太朗 ・渡邊壮一 ・吉武和敏 ・周防玲 ・木下滋晴 ・高谷智裕 ・荒川修 ・糸井史朗 ・浅川修一
    • Organizer
      第 23回マリンバイオテクノロジー学会大会
  • [Presentation] オオツノヒラムシが保持する TTX の組織局在と生物学的役割の検討2023

    • Author(s)
      米澤遼 ・林健太朗・尾山輝 ・周防玲 ・岡部泰基 ・吉武和敏 ・佐藤荘志 ・スミス梨花 ・JDM Senevirathna・木下滋晴 ・高谷智裕 ・荒川修 ・糸井史朗 ・浅川修一
    • Organizer
      第 23回マリンバイオテクノロジー学会大会
  • [Presentation] 海産扁形動物ヒラムシからの HMW DNA の抽出とロングリードシーケンシングの試み2023

    • Author(s)
      米澤遼・吉武和敏・溝端秀彬・佐藤荘志・稲橋京史郎・木下滋晴・井原一生・周防玲・糸井史朗・浅川修一
    • Organizer
      令和5年度日本水産学会秋季大会
  • [Presentation] トラフグおよびクサフグ仔魚表皮におけるホールマウント蛍光染色による TTX 保有細胞の推定2023

    • Author(s)
      稲橋京史郎・米澤遼・林健太朗・渡邊壮一・吉武和敏・木下滋晴・松原創・鈴木信雄・高谷智裕・荒川修・周防玲・糸井史朗・浅川修一
    • Organizer
      令和5年度日本水産学会秋季大会

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Published: 2024-12-25  

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