2022 Fiscal Year Annual Research Report
新興ウイルスの誕生原理と、コウモリがその自然宿主たり得る原理の解明
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22J11578
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瓜生 慧也 東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Keywords | 新型コロナウイルス / 変異株解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度においては、度重なる新型コロナウイルス変異株の出現に対して、その変異株の性状解析を実施し、その成果を学術論文として複数報告した。具体的には、現在の所属研究室(東京大学医科学研究所システムウイルス学分野、佐藤 佳 教授:受入研究者)が主宰する新型コロナウイルス研究コンソーシアム「The Genotype to Phenotype Japan (G2P-Japan) Consortium」による新型コロナウイルスの変異株解析の参画し、種々のウイルス学的実験を実施した。新型コロナウイルスの出現以降、G2P-Japanの研究に参画し、これまでデルタ株(Saito et al., Nature, 2021. Co-1st author)、ミュー株(Uriu et al., NEJM, 2021.)、オミクロンBA.2株(Yamasoba et al., Cell, 2022. Co-1st author)など計10報の学術論文に成果報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究課題である「新興ウイルスの誕生原理と、コウモリがその自然宿主たり得る原理の解明」を目的とした研究については現在必要な実験材料の作製や実験系の確立を進めている。本研究課題の進行がやや遅れている理由としては、研究実績の概要欄に記載の通り、令和4年度において新型コロナウイルスの変異株の出現が相次ぎ、リアルタイムでその性状を明らかにし、その結果を社会に発表することがより優先度の高い研究として求められていたということが挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの流行開始からおよそ3年が経過し、研究室内、並びにG2P-Japan内でも新たに出現した変異株の解析を迅速に行うノウハウが蓄積されている。加えて、流行当初に比べ新型コロナウイルスの社会的影響が落つきつつあることから、令和4年に比べ本研究課題の推進を加速できる環境にあると考えている。今後は、本研究課題である「新興ウイルスの誕生原理と、コウモリがその自然宿主たり得る原理の解明」を目的に、ウイルス学的実験研究を基軸にコウモリとヒトの異種間比較解析をこれまで以上に推進していく。
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Research Products
(12 results)