2023 Fiscal Year Research-status Report
現代道徳と倫理学理論の批判的研究 -B.ウィリアムズの道徳システム批判を中心に-
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22KJ1114
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡辺 一樹 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Keywords | 道徳批判 / バーナード・ウィリアムズ / ヒューム / 系譜学 / 政治的リアリズム / 反道徳 / 自然主義 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究においては、主に、バーナード・ウィリアムズのテクスト研究を行うとともに、その成果を執筆・公開した。まず、ウィリアムズの自然主義を哲学史的に位置付ける論文を学会誌に投稿し、査読の上で出版予定となった。次に、ウィリアムズの道徳批判についての論文を学会誌に投稿し、査読の上で出版予定となった。また、ウィリアムズの倫理学・政治哲学についての入門記事を雑誌に寄稿し、それらをまとめて加筆修正した上で、単著(『バーナード・ウィリアムズの哲学』)として書籍化した。くわえて、ウィリアムズの著作の翻訳プロジェクトに参加しており、現在も継続して作業中である。
これらのウィリアムズのテクスト研究とは別に、徳倫理学についての書評論文、デイヴィッド・ヒュームの道徳批判についての紀要論文、デイヴィッド・グレーバーの方法についての寄稿論文(論文集)を執筆・公開した。これらは「道徳批判」という研究主題に関わるものである。
こうした論文の執筆は基本的に学会発表やそこでの議論をもとにしている。年度内に、学会発表を7回行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
予定していたよりも、多くの著書・論文を出版することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、バーナード・ウィリアムズのテクスト研究よりも広い視野に立って道徳批判の研究を進め、それを博士論文としてまとめる作業に入る。
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