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2023 Fiscal Year Annual Research Report

マラリア原虫の新規アルテミシニン強耐性株の解析と耐性遺伝子の同定

Research Project

Project/Area Number 22KJ1203
Allocation TypeMulti-year Fund
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

窪田 理恵  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特別研究員(PD)

Project Period (FY) 2023-03-08 – 2024-03-31
Keywordsマラリア原虫 / アルテミシニン / 薬剤耐性
Outline of Annual Research Achievements

マラリアの治療薬であるアルテミシニンの耐性遺伝子が同定されたが、いまだにアルテミシニンを用いたマラリア治療に難渋する例が多数報告され、アルテミシニン耐性をめぐる状況が混沌としている。本研究は、タイのマラリア流行地のフィールドワークによって分離した既知アルテミシン耐性遺伝子変異(Kelch13変異)をもたないアルテミシニン耐性株Thai-R株を対象として、新規アルテミシニン耐性遺伝子の同定を目的とした。本年度は、ショートリードシーケンサーとロングリードシーケンサーを組み合わせたハイブリッドシーケンスによって、Thai-R株の全ゲノム塩基配列を決定し、一塩基多型解析およびコピー数多型解析を行った。その結果、制御領域を含めたKelch13遺伝子領域全体に渡って塩基置換は認められず、他の抗マラリア薬の耐性に関連する既知の遺伝子に、変異あるいはコピー数が上昇していたことから、多剤耐性株であることがゲノム解析からも明らかになった。
続いて、Thai-R株の新規薬剤耐性遺伝子同定のために、マラリア原虫人工染色体を用いたゲノムDNAスクリーニングを実施した。断片化Thai-R株ゲノムDNAを組み込んだ人工染色体プラスミドを作出し、アルテミシニン高感受性株へ遺伝子導入を行うことで、Thai-Rゲノムをランダムに保持する原虫集団(ライブラリー)を作出した。本年度は遺伝子導入を繰り返した結果、遺伝子領域全体の50%を超えるゲノムカバレッジを持つライブラリーが構築できた。続いてこのライブラリーに薬剤処理を行い、薬剤抵抗性と関連するThai-R株ゲノムDNAを保持する原虫の選択を試みた。その結果、アルテミシニンおよびルメファントリンに対して、わずかに抵抗性の上昇と関連する原虫集団を選択し、抵抗性の上昇と関連する遺伝子リストを作成した。これらの遺伝子は薬剤耐性に関連する遺伝子群であることが予想された。

  • Research Products

    (1 results)

All 2024

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 新規ビオチン化酵素AirIDを用いた近位依存性ビオチン標識法によるRON4相互作用分子の同定2024

    • Author(s)
      新澤直明,窪田理恵,関根崇,ADDO GYAN DANIEL KWEKU,小迫英尊,澤崎達也,石野智子
    • Organizer
      第93回日本寄生虫学会

URL: 

Published: 2024-12-25  

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