2022 Fiscal Year Annual Research Report
AI Encouragement and Visualization System for Material Recycling Closed-loop Supply Chain Network
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22J10329
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
伊集院 大将 電気通信大学, 情報理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Keywords | 機械学習 / サプライチェーン / 多目的意思決定 / 予測モデル / リサイクル |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,循環グローバル・サプライチェーンのモデル化と,AIによる予測モデルのプロトタイプ開発を行った.これらの研究成果は,査読付き国内雑誌1件,筆頭での海外の学会の査読付き会議論文発表2件と国内学会1件の口頭発表によって,成果発信も行った.
(1) 環境と経済性の多目的問題を持つ循環グローバル・サプライチェーンのネットワーク設計 組立製品の部品のグローバル調達から製造,購入から使用済み時のリサイクルまでの循環サプライチェーンに関しては,トレードオフな関係になっている環境負荷とコストの範囲を設計者の目的関数の範囲を嗜好に反映させた上で満足化する物流網を,多目的意思決定法である線形物理計画法を用いてモデル化した.この開発のために,環境配慮生産の第一人者で線形物理計画法の開発者の一人である米国Northeastern大学Prof. Surendra M. Guptaの下で,約1ヶ月間の滞在研究を行った. (2) AIによる励ましメッセージや上級会員ステータスの表示といったユーザのやりがいアップシステムの開発 AIによる予測モデルについて,中古市場における商品の価値予測モデルの開発を行い,教師有り学習の1つである決定木を用いて販売前に得られる情報から商品の価値予測を試みた.さらに,深層学習ソフトウェアを用いた作業者の身体動作の可視化と推定について開発を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各研究テーマで研究が進展し,国際共同研究や企業との共同研究も実施して,研究成果の一部を雑誌論文や国際会議で発表するなど,順調に研究を進めているため. 具体的な成果としては,米国滞在研究を行うことにより開発した循環グローバル・サプライチェーンに関して,米国国内会議Northeast Decision Sciences Institute Annual Conference 2023 (NEDSI2023)にて口頭発表を行った.さらに,回収物流については,企業と共同研究を実施することにより使用済みスマートフォンの事例に適用し,国際会議19th Global Conference on Sustainable Manufacturingでオンライン口頭発表を行った. AIによる予測モデルの開発については,中古市場における商品の価値予測モデルの決定木の開発について,ARG第18回Webインテリジェンスとインタラクション研究会で発表した.また,深層学習ソフトウェアを用いた作業者の身体動作の可視化と推定の開発の成果は,日本設備管理学会の査読付き学術誌に掲載された.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は,次のテーマで研究を遂行し,研究会を通じてモデルやシステムの改良を行い,国内外の学会で発表を行って研究成果の発信に努める.
(1) 環境と経済性の多目的問題を持つ循環グローバル・サプライチェーンのネットワーク設計 2022年度に環境配慮生産の第一人者でである米国Northeastern大学Prof. Surendra M. Guptaのもとでの滞在研究を通して開発した循環グローバル・サプライチェーンネットワークについて,6月に開催される国際会議The 6th International Conference on Remanufacturingで論文発表を行う.具体的には,組立製品の部品のグローバル調達から製造,購入から使用済み時のリサイクルまでの循環グローバル・サプライチェーンに関して, GHG排出量,リサイクル率とコストの3目的に対して,設計者の目的関数の範囲を嗜好に反映させたうえで満足化する線形物理計画法を用いたネットワーク設計法を提案する.また,学内外の先生と学生で開催されているサプライチェーン研究会に参加し,循環サプライチェーンモデルの改良について議論を行う. (2) AIによる励ましメッセージや上級会員ステータスの表示といったユーザのやりがいアップシステムの開発 設計した循環グローバル・サプライチェーンをもとに,環境負荷とコストをユーザに可視化し,ユーザにエコのやりがいを促進させる励ましメッセージを表示するソフトウェアのプロトタイプを開発する.また,学内外の先生と学生で開催している機械学習研究会に参加し,開発するソフトウェアの改良についてご意見を頂きシステムに反映する予定である.
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