2022 Fiscal Year Annual Research Report
Exploratory endurance and resistance exercise mimetics - focusing on synergies
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22J15314
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
竹田 怜央 電気通信大学, 情報理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Keywords | 運動模倣薬 / 運動トレーニング / メタボローム解析 / スパースモデリング |
Outline of Annual Research Achievements |
運動に勝る薬剤はないと言われているが,疾病や加齢などによって身体不活動を余儀なくされる場面も多い.そのため,運動を実施しなくても運動と同等の効果を獲得することができる運動模倣薬の開発が望まれている.そこで,本研究では,特に糖代謝機能に着目して,複数の代謝物を組み合わせた運動模倣薬の創出に臨んでいる.まず,運動トレーニングにより変動する血中代謝物およびどの代謝物が糖代謝機能に影響を与えているかを探索する必要がある.今年度は,マウスに対して,18週間の高脂肪食摂取および運動トレーニングを実施し,介入期間終了後,血漿を採取し,網羅的な代謝物データ (メタボローム解析) を取得した.取得したデータに対して,統計学的なプロファイリングを行った結果,運動トレーニングにより変動する代謝物を抽出することができた(増加: 10個, 減少: 17個).現在は,糖代謝機能に関連する代謝物およびその組み合わせを探索する機械学習モデルを構築中である.今後は,機械学習モデルの構築を最優先課題とする.その後,ヒット代謝物を培養細胞に添加実験および動物への投与実験を実施し,探索した代謝物が糖代謝機能に与える影響を検討する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
適切な高脂肪食摂取および運動トレーニング期間を設定する際に時間を要した反面,メタボローム解析を迅速に実行することができた.今後,機械学習モデルの構築と培養細胞を用いた検証を同時進行させ,研究の遂行をさらに加速させる.
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Strategy for Future Research Activity |
まずは,機械学習モデルの構築と培養細胞を用いた検証実験を実施する.培養細胞を用いた実験において,糖代謝の改善が見られた場合には,動物を用いた慢性実験を実施する.改善が見られない場合には,機械学習モデルを再構築し,細胞実験を再度実施し,動物実験に移行する.具体的な動物実験方法としては,組み合わせた代謝物の慢性投与後,経口糖負荷試験を実施し,全身の糖代謝機能を評価する.さらに,骨格筋,脂肪組織,肝臓における糖代謝に関連するタンパク質を測定する.合わせて,代謝物が糖代謝機能を改善する分子メカニズムの解明にも取り組む.そして,本研究の最終目標である運動模倣薬の創出を目指す.
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