2022 Fiscal Year Annual Research Report
低流動性社会における年功序列型ヒエラルキーの機能的意義
Project/Area Number |
21J00408
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hitotsubashi University |
Research Fellow |
伊藤 篤希 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2024-03-31
|
Keywords | 社会的ヒエラルキー / リーダーシップ / 成果主義 / 雇用流動性 / 文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度はビジネス文脈における関係流動性とリーダーシップの関係について、主に2つの研究成果を得ることができた。いずれの研究についても、2024年度中の国際誌投稿を目指して論文化する予定である。
第一に、job mobility 尺度を作成した。こころの文化差を生み出す基盤として、ある社会における人間関係の構築・解消の自由度 (i.e., 関係流動性; e.g., Yuki & Schug, 2020) の高低が重要な役割を果たすことが明らかにされている。本研究計画は当該理論を職場におけるリーダーシップと協力行動に拡張したものであるが、ビジネス文脈における流動性 (i.e., 雇用者―被雇用者関係の構築・解消の自由度)を測定する、標準化された尺度は作成されていない。そこで、関係流動性尺度を作成した研究チームの協力を得て、ビジネス文脈における流動性を測定する job mobility 尺度を作成した。日米でオンライン・サーベイを実施して文化間比較に耐える尺度であることを確認すると同時に、大規模職業比較調査 (2023年度実施) で職業毎に job mobility の程度が異なることも確認できた。
第二に、job mobility と prestige leadership の関係について、先述の研究チームと共同研究を行った。具体的には、2つの国際比較データ(いずれもオンライン調査により収集)を用いて、 (i) job mobility が高い国ほど職場の上司が prestige leader 的であること、(ii) 企業・職場が成果主義的である程度が job mobility と prestige leadership の関係を部分的に説明することが明らかになった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究費は最終年度に繰越を行った。それに伴い本報告書も最終年度終了後に作成しているため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究費は最終年度に繰越を行った。それに伴い本報告書も最終年度終了後に作成しているため、記入しない。
|