2023 Fiscal Year Annual Research Report
新規シナプスLTP誘起法を用いた神経伝達物質分泌の時空間分布の解明
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22KJ1430
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
植田 大海 生理学研究所, 脳機能計測・支援センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | シナプス可塑性 / 光遺伝学 / 2光子顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳神経細胞はシナプスという微小構造を介してコミュニケーションをしている。記憶を形成する時、シナプス後部の機能と構造が可塑的に変化する。これをシナプス可塑性、とくに、Long-term potentiation(LTP)という。LTPが起こったシナプス後部では、神経伝達物質や、神経修飾物質、グリオトランスミッターなどを介して周辺のアストロサイトやシナプス前部、近隣シナプスの機能にも影響を与える可能性が示唆されている。しかしそれら伝達物質と周辺細胞が繰り広げる可塑的な変化については、単一シナプスレベルであまり調べられていない。本研究では、(1)シナプス後部と周辺のアストロサイトやシナプス前部との接続を可視化するプローブを開発し、(2)アストロサイトやシナプス前部とシナプス後部との可塑性制御メカニズムを調べ、(3)2光子蛍光イメージング、2光子蛍光寿命イメージングを用いてシナプスの構造的可塑性やシグナリング活性を評価する。 現在、(1)では、遺伝子コード型プローブを開発し、それを用いて、シナプス前部とアストロサイト、シナプス前部とシナプス後部、シナプス後部とアストロサイトの接続を2光子ライブイメージングすることに成功した。またこれらのプローブの蛍光は、シアン、グリーンの2種類で開発することに成功し、シアン型のプローブは、すでに開発されているグリーン型の神経伝達物質可視化プローブと組み合わせて使うことが可能である。現在、神経細胞とアストロサイトに、開発したシアン型シナプス接続可視化プローブ、各種のグリーン型神経伝達物質可視化プローブ、そして光応答性CaMKIIを発現させている。そして、光応答性CaMKIIによってLTPを誘起しつつ、シナプスやアストロサイトの突起でどのような神経伝達物質が放出し作用しているのかをスクリーニングしている。
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