2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
22KJ1444
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
須藤 輝彦 新潟大学, 現代社会文化研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
|
Keywords | 運命 / 偶然性 / 世界文学 / 歴史 / 演劇 / ミラン・クンデラ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は主にミラン・クンデラ研究およびチェコ演劇研究に時間を費やした。 クンデラは本研究「共産党体制下のチェコ演劇における西欧古典の再受容」のなかでも最重要の位置を占める作家である。2023年11月にはチェコのオストラヴァ大学にてクンデラについてのシンポジウムに参加し、研究発表を行った。また2024年3月にはこれまでの筆者のクンデラ研究の集大成として、東京大学而立賞の助成を得て、博士論文を改稿した研究書『ミラン・クンデラと運命』(晶文社)を上梓した。2024年度はこの書籍の出版を契機に、さまざまな研究者との交流が行われる予定であり、多方面からの刺激を受け、研究が大幅に進展することが予想される。 チェコ演劇研究については、8月よりプラハに渡航し、カレル大学にて演劇および啓蒙関係の授業に参加した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2024年度より東京での就職が決まった関係で在外研究そのものを予定より早めに切り上げざるを得なかったことが、研究の遅れの最大の理由だが、チェコで身につけた知見をもとに、今後とも精力的に研究を深めていく所存である。
|
Strategy for Future Research Activity |
東京で助教の職を得たため、昨年度のように自由に研究ができるわけではないが、これまでに入手した資料や知見を用いて今年度も研究成果を発表していく所存である。とくにミラン・クンデラについては、すでに分野越境的なイベント等を通して大きな知的刺激を得ているので、随時それを本研究の、より大きな枠組みから論じたいと考えている。
|