2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22KJ1448
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
安田 匠 長岡技術科学大学, 技術科学イノベーション専攻, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | マルチポートコンバータ / 電気自動車 / 電力制御 / 信頼性 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年の電気自動車の普及に伴い,高速な電気自動車の充電システムが求められている。特に,集合住宅においては,多数の電気自動車を同時に充電することができる大容量な電気自動車の充電システムが求められている。そこで本研究では,集合住宅に適した次世代大容量超急速マルチポート充電器の開発を行っている。検討システムは従来に比較して,システム体積とコストを低減しながら,従来のシステムの接続ポート数および電力容量の限界を突破できる。検討システムでは,各ポートへ所望の電力を供給するために入力電力制御が必要となる。しかしながら,これまでに検討されている入力電力制御では,ポート間の電力アンバランスが増加すると,電力供給ができなくなることが明らかになっている。したがって,2021年度には,電力アンバランスの程度にかかわらず各ポートへ所望の入力電力を供給できる制御方式について検討した。2023年度はマルチポート充電器に必要となる素子容量を明確化し,マルチポート変換器の設計方針を明らかにした。加えて,マルチポート変換器の実用化に向けて,オンラインでの劣化診断技術を開発し,システムの信頼性を向上させた。 2023年度は,システムのさらなる高効率化を目指して,電流のオンライン最小化制御を提案し,実験的に提案制御の動作を検証した。提案制御では,大容量のメモリを必要とせず,負荷条件に応じて自動的に電流を最小化し,回路損失を最小化する。また,マルチポート変換器では,ポートごとの利用率のばらつきに起因して,素子劣化のアンバランスが発生する。そこで,本年度はマルチポート変換器の信頼性を向上する制御を提案し,実験的に動作を検証した。加えて,マルチポート変換器の信頼性解析を行い,提案制御の妥当性を明らかにした。 本年度は,各ポートへの電力制御に関する論文が3件電気学会論文誌に採択されている。
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