2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a novel dyeing wastewater treatment system based on elucidation of symbiotic relationships between anaerobic microorganisms
Project/Area Number |
22KJ1451
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
NGUYEN THU HUONG 長岡技術科学大学, 工学(系), 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | 染色廃水処理技術 / PVA/Fe/Starch gel beads / Fe3O4 / UASB / 微生物群集構造解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終目的は、微生物共生関係と染料脱色プロセスの解明を基点とし、新規バイオ担体を活用した染色廃水処理技術を開発することである。本研究は、(1)染料分解における酸化鉄(Fe3O4)の影響を微生物間共生関係を形成することで解明し、(2) Fe3O4を活用した新規バイオ担体を開発しリアクターへを運用するステップで実施する。これまでの研究で明らかにした染料除去に関与するクロストリジウムとメタン生成菌との共生関係を強化するため、本年度は新規バイオ担体を開発し、性能評価のためのバッチ試験及びリアクターへの適用試験を実施した。具体的には、下記項目を実施した。 1) バイオ担体の耐久性試験と処理性能評価 2) バイオ担体をUpflow Anaerobic Sludge Blanket(UASB)リアクターに適用し、運転性能評価及び微生物群集構造解析 昨年度までの研究成果より、排水中の染料除去に有効なバイオ担体は5%のマグネタイトおよび0.5%のデンプンで充填されたPVA/Fe/Starch gel beads であると明らかになった。それらの結果をもとに、バイオ担体をUASBリアクターに充填し、302日間のコントロール系との比較運転を実施した。バイオ担体を添加することで、有機物除去およびメタン生成能力は向上し、特に、アゾ染料濃度が50 mg/Lから100 mg/L、さらに200 mg/Lに増加するにつれて、 gel beadsを使用したUASBリアクターがコントロールリアクターよりも優れた性能を示し、染料の毒性に対する耐性が高いことを示唆する。走査型電子顕微鏡やFTIR分析により、バイオ担体には微生物が生息していることを確認し、微生物群集構造解析の結果、特にメタン生成菌とクロストリジウムの優占化が確認された。メタン生成能力の向上は、両者による共生関係の構築によるものと考えられる。
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