2021 Fiscal Year Annual Research Report
動物の集団の大移動における個体間相互作用の影響 -ヌーの大移動に着目して
Project/Area Number |
21J00994
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
井上 漱太 名古屋大学, 環境学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2024-03-31
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Keywords | 野生動物 / ドローン |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はコロナウィルスの世界的蔓延により、研究計画の大幅な変更を余儀なくされた。当初はタンザニアに渡航し、野生のヌーの群れを対象に野外調査を行う予定であった。しかし、調査チーム自体の渡航が不可能であったため、本プロジェクトにおける野外調査をおこなうことができなかった。そこで、対象種に囚われず、野生動物の空撮動画から個体の行動データを取り出す手法の開発に焦点を当てて研究を遂行した。本研究では、ドローンを用いて、群れを空中から撮影し、一頭一頭の体の向きや視界の情報を取得することで、群れの移動と個体レベルでの情報の関連の解析を計画していた。この手法をさまざまな動物種で確立することで、本研究の対象種であるヌーの解析にもスムーズに繋げられると考え、ポルトガルの野生ウマおよび宮崎県串間市に生息する野生のニホンザル群を対象にデータ解析をおこなった。また、ニホンザルに関しては野外調査もおこなった。幸島にて野外調査を合計13週間おこない、ドローンを用いて野生ニホンザル群の行動を動画データとして取得した。この動画データを用いて、深層学習をベースにしたトラッキングプログラムを用いて、個体・頭部・首・尾部のトラッキングに成功した。さらに、トラッキングした各部位から個体の視線および視野の再構成にも成功した。当初の計画では、ヌーで確立したデータ取得及び解析手法を他の種に応用するという流れを思い描いていたが、その順番がただ逆になったということであり、本計画の遂行にあたり最低限の修正で済ますことができたと言える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究手法の確立は進行したものの、野外調査の予定が2年ほど遅れているため、やや遅れいていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、ニホンザルを対象に手法の確立および個体間相互作用に関して調査を行う。その中で、タンザニアにおける調査の機会を伺う。
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