2023 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳類における卵胞発育を司るGnRHパルス形成メカニズムの解明
Project/Area Number |
22KJ1548
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
長江 麻佑子 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 助教
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | キスペプチン / グルタミン酸 / GnRHパルス / κ-オピオイド受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
哺乳類の卵胞発育を最上位から制御するキスペプチン/ニューロキニンB/ダイノルフィンA (KNDy) ニューロンにおける性腺刺激ホルモン放出ホルモン (GnRH) のパルス状分泌を制御するメカニズム解明のため、下記の研究を実施した。 KNDyニューロンの活動をin vivoでライブイメージングするため、KNDyニューロン特異的に蛍光Ca2+レポーターを発現するラットを作製した。同ラットにレンズを埋め込み、ヘッドマウント顕微鏡を用いて、ラット脳深部における蛍光Ca2+レポーターの蛍光の変動をin vivoでライブイメージングした。さらに、脳深部におけるイメージングと同時に頻回採血を行い、GnRHパルスの指標であるLHパルスとの同期を解析した。 また、KNDyニューロンがグルタミン酸を受容することによりGnRHパルスを形成することを示すため、KNDyニューロン特異的に蛍光グルタミン酸レポーターを発現するラットを作製し、Cre-loxPシステムにより小胞性グルタミン酸輸送担体2遺伝子 (Vglut2) を欠損できる遺伝子改変ラットの作製を進めた。 さらに、KNDyニューロンにおけるダイノルフィンA-κ-オピオイド受容体 (KOR) シグナリングの生理的役割を明らかにするため、KOR発現細胞特異的キスペプチン遺伝子 (Kiss1) ノックアウトラットの生殖機能を解析した。その結果、生理的なエストロジェン条件下において、KORを発現する弓状核キスペプチンニューロン、AVPVキスペプチンニューロンが、正常な性周期と正常な産仔数を維持するためのGnRH/LHパルスとサージの発生に必要不可欠であることを見出した。
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Research Products
(5 results)