2022 Fiscal Year Annual Research Report
耐放射線窒化ガリウム電子デバイス実現に向けた放射線誘起欠陥と素子特性劣化の解明
Project/Area Number |
22J15672
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
青島 慶人 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Keywords | 窒化ガリウム / 放射線 / 欠陥 / トラップ / DLTS / 劣化予測 / エネルギー準位 / NIEL |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、様々な種類の放射線によりGaN結晶中に形成されるトラップを評価し、ion-ionizing energy loss (NIEL)の観点から生成レートを比較することで、トラップ生成を統一的に議論できる基盤を確立することを目的として行われた。 本年度は、ガンマ線照射によりn型GaN中に形成された電子トラップのうち、EC-(0.12-0.20) eVに準位を形成するトラップに着目し、先行研究による他の種類の放射線によりn型GaNの同準位に形成されるトラップの生成レートとNIELの観点から比較した。NIELを用いた比較にむけ、まずはGaN中における各放射線のNIELを計算した。荷電粒子線のNIELは、screened-relativistic (SR)法を用いて計算した。また、ガンマ線のNIELはGEANT4によるモンテカルロシミュレーションを用いてGaN中の相互作用に加えて周辺の遮蔽環境も考慮することで計算した。計算したNIELを用いて、様々な放射線照射によりEC-(0.12-0.20) eVに準位を形成するトラップの生成レートを比較することで、生成レートがNIELに比例して増加していることを見出し、生成レートとNIELとの相関係数を得た。 続いて、得られた関係式を用いたトラップ密度予測の妥当性検証のために、n型GaNに対して様々なエネルギーの陽子線を照射した。照射によりEC-0.12 eVに形成される電子トラップの生成レートを求めたことろ、実験により得られた生成レートとNIELとの関係式から得られた計算値とはよく一致していることを確認した。そこで、n型/p型GaNに対するガンマ線/陽子線照射により形成される他のエネルギー準位のトラップについても生成レートとNIELとの比較を行うことで、他のトラップに対してもNIELを用いた生成レートの予測手法が適応できることを示した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(4 results)