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2022 Fiscal Year Annual Research Report

Investigation of the softness perception during rubbing motion and presentation of softness on hard surfaces using electrostatic friction tactile stimuli.

Research Project

Project/Area Number 22J15847
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

KIM Giryeon  名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)

Project Period (FY) 2022-04-22 – 2024-03-31
KeywordsHaptics / Tactile display / Softness / Friction / Electrostatic feedback / Fingertip
Outline of Annual Research Achievements

本研究は硬いパネル上で柔らかさを表現できる技術の開発を最終的な目標とする.柔らかさを表現する既存の触感ディスプレイの多くは,押し込む動作に対しての圧力分布や接触面積を制御するため,ディスプレイの変形を前提とする.本研究は物体の柔らかさが指との摩擦に及ぼす影響に着目し,静電気により摩擦を制御できる触感ディスプレイを用いて柔らかさを提示することを試みる.
上半期には実測と参加者実験を主に行った.硬度が異なる人工皮膚を複数用意し,指で擦ったときに発生する摩擦を実測した.実測では摩擦時に発生する摩擦の摩擦係数と摩擦による振動に加え,指の触察速度と接触力を計測し,擦る物体の柔らかさだけではなく触察時の参加者の動作が指での摩擦に及ぼす影響を調べた.その結果,擦る対象が柔らかいほど摩擦係数が増加し,低い周波数の振動が発生することが分かった.また,接触力が大きいほど発生する振動の振動数が低くなったことが分かった.
このような特徴を反映した静電気摩擦刺激を複数デザインし,静電気を用いる触感ディスプレイで提示し,柔らかいと感じる順位を聞く参加者実験を行った.参加者実験で用いた刺激らは,摩擦係数と摩擦の振動数がそれぞれ異なる接触力依存性を持つように設定した.参加者実験の結果,実測と同様に摩擦の振動数が低い刺激をより柔らかいと回答した.高い振動数を持つ刺激もしくは振動がない刺激はより硬いと回答した.しかし,摩擦係数と振動数が接触力に依存し変わった刺激は,そうではない刺激と有意な差がなかった.
下半期には,当分野の知識とノウハウを習得するため,カリフォニア大学サンタバーバラ校にて半年間共同研究を行った.当大学のYon Visell教授の指導のもとで,触感ディスプレイの製作と触感刺激のデザインに携わった.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究課題では柔らかさを表現できる触感刺激を作ることを目標としている.そのために,指と柔らかい物体間の摩擦の計測,計測した摩擦の特徴を表現した触感刺激のデザイン,参加者実験による触覚刺激の3段階の実験と開発で研究計画を構成している.しかし,一回の計測では有意に柔らかさを表現できる刺激をデザインすることが期待できないため,参加者実験の結果を基に上記の3段階の実験と開発を繰り返し行うことで触感刺激のデザインを改善することを試みる.
現在の進捗状況としては2回目の計測および刺激デザイン,参加者実験を終えている.その結果,柔らかい物体を擦るとき低周波の振動が発生するという既存の発見に加えて,摩擦係数と摩擦振動の振動数が擦るときの接触力に依存することが分かった.しかし,参加者実験では参加者の接触力に依存して摩擦係数と振動数を変えた刺激が柔らかさ知覚に有意に作用しなかった.
計画としては,2回目の参加者実験に用いた触感刺激が1回目の参加者実験に用いた触感刺激より有意に柔らかさ知覚に影響することを期待していたが,統計的に同じような結果となった.そのため,計画より研究が遅れている.また,下半期に行ったカリフォニア大学サンタバーバラ校にての共同研究を行ったため,計画より遅れた研究を迅速に進めることができなかった.

Strategy for Future Research Activity

実験の結果が予想していた結果に及ばなかったため,研究は少し遅れている.しかし,当初の計画から,指と柔らかい物体間の摩擦の計測,計測した摩擦の特徴を表現した触感刺激のデザイン,参加者実験による触覚刺激の3段階の実験と開発を繰り返し行うことで触感刺激を改善させることを計画していたため,今後の研究推進方策は確かである.
まずは,計測装置を改良し指と柔らかい物体間の摩擦の計測をより詳しく行う.摩擦時の触察速度が摩擦に影響するということは明白であるが,以前の計測ではその速度依存性を特定することができなかった.そのため,より高解像度で速度を計測できるように装置を改良する.具体的にはワイヤ式リニアエンコーダで計測した触察速度をレーザー変位計により計測する.
そして,以前の計測で摩擦係数と摩擦による振動の振動数が接触力に依存することが分かったが,その依存性が参加者の知覚には有意に影響しなかった.そのため,違う参加者で計測を行うことで,以前計測した接触力依存性がまた確認できるかを確認する.同じように接触力依存性があった場合は次の参加者実験で接触力依存性を排除し,異なる接触力依存性が見られた場合はその依存性を反映した触感刺激を作成し,実験を行う.

  • Research Products

    (3 results)

All 2023 2022

All Journal Article (2 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Weight Illusion Caused by Sinusoidal Vibration Correlates with Grip Force Adjustment2023

    • Author(s)
      Kim Giryeon、Okamoto Shogo、Maruyama Hisataka
    • Journal Title

      Applied Sciences

      Volume: 13 Pages: 2717~2717

    • DOI

      10.3390/app13042717

  • [Journal Article] Weight illusion by presenting vibration to the fingertip2022

    • Author(s)
      Kim Giryeon、Okamoto Shogo、Akiyama Yasuhiro、Yamada Youji
    • Journal Title

      Frontiers in Virtual Reality

      Volume: 3 Pages: 96

    • DOI

      10.3389/frvir.2022.797993

  • [Presentation] 指先への振動提示による重さ錯覚と把持力調整の関係2022

    • Author(s)
      金起錬,岡本正吾,秋山靖博
    • Organizer
      ロボティクス・メカトロニクス 講演会 2022

URL: 

Published: 2023-12-25  

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