2022 Fiscal Year Annual Research Report
Observation of Time-Variabilities of Thermal X-ray Emission in Supernova Remnant for Revealing Shock Heating Mechanisms
Project/Area Number |
21J20027
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松田 真宗 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2024-03-31
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Keywords | 超新星残骸 / X線天文学 / 衝撃波物理 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究遂行者はこれまでの研究で、ティコの超新星残骸において、衝撃波加熱が顕著に起こっている領域を発見した。 この研究では、発見した領域は衝撃波が密度の大きいガスと衝突しているため、周りよりも顕著な加熱が起きているという示唆を得た。そこで、ティコの超新星残骸の他 の領域で周辺ガスの濃い領域や、濃い星周物質の存在が明らかになっているケプラーの超新星残骸などで、衝撃波加熱が顕著な領域を探索する。データは、現行のX線天文衛星で最も角度分解能に優れているChandra衛星を用いる。探索によって発見した被加熱ガスの時間変動から、無衝 突電子加熱の効率を定量的に評価する。また、その領域の密度や磁場強度を計算し、比較することで、無衝突電子加熱の効率の環境依存性を評価する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績にも記載の通り、ティコの超新星残骸において、衝撃波加熱が顕著に起こっている領域を発見した。この研究では、発見した領 域は衝撃波が密度の大きいガスと衝突しているため、周りよりも顕著な加熱が起きているという示唆を得た。 研究遂行者はこの内容に関して、査読づき論文を執筆し、記者発表も行なった。また、国際学会並びに国内学会でも多数発表を行こない、XRISM Core-to-Core Workshopではポスター賞も受賞した。 また、NASA/GSFCのBrian J. Williamsのもとでも議論し、新たな知見を得ることもできた。 以上のことから、現状、順調に研究は進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
ティコの超新星残骸の他 の領域で周辺ガスの濃い領域や、濃い星周物質の存在が明らかになっているケプラーの超新星残骸などで、衝撃波加熱が顕著な領域を探索する 。データは、現行のX線天文衛星で最も角度分解能に優れているChandra衛星を用いる。探索によって発見した被加熱ガスの時間変動から、無衝 突電子加熱の効率を定量的に評価する。また、その領域の密度や磁場強度を計算し、比較することで、無衝突電子加熱の効率の環境依存性を評 価する。
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Research Products
(5 results)