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2021 Fiscal Year Annual Research Report

個人化されたプライバシ保護型データ収集手法の研究

Research Project

Project/Area Number 21J20970
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

高木 駿  京都大学, 情報学研究科, 特別研究員(DC1)

Project Period (FY) 2021-04-28 – 2024-03-31
Keywords差分プライバシ / プライバシ
Outline of Annual Research Achievements

差分プライバシは近年,注目されている数理的なプライバシの定義である.しかし,理論的に頑健なことが故に,実用の面での制限が多く,幅広い応用にはつ至っていない.本研究では,その制限の一つである,「プライバシ保護を個人化することができないこと」に着目している.つまり,プライバシ保護度合いを各個人で調節できるようにすることが目的である.この目的が達成されれば,各個人指向のプライバシ保護が可能になり,様々なデータの収集が促進されうる.
本年の研究実施状況を以下に述べる.まず,個人化されたプライバシ保護をする枠組みを構築する上で必要な技術を調査し,まとめた.その結果,最新の枠組みであるシャッフリングモデルを改変することが適していることを発見し,具体的な新しいモデルを考案し,その実現可能性を明らかにした.更に,そのモデルは個人化されたプライバシー保証を与えるだけでなく,既存のシャッフリングモデルの有用性・プライバシのトレードオフを改良するものであることを発見した.つまり,個人化以上の一般的な目的に対して,考案したモデルが有効であることがわかった.また,個人化以外のどういった場合に有効に働くのかを明確にした.そのプライバシ,有用性の既存のシャッフリングモデルとの差分を数学的に証明し,具体的な改良がどれほどのものかを示した.更に,実世界のデータを用いた実験を行い,連合学習と呼ばれる近年注目されている機械学習の枠組みで,提案のモデルがプライバシ・有用性の観点で優れていることを示した.
これらをまとめた結果を国際会議に投稿予定である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の目的である,プライバシの個人化をするための枠組みを提案することができた.実際にそのプライバシ・有用性を数理的に示すことができたため,おおむね順調に進展しているといえる.しかし,昨年度は対外への露出をするという観点で芳しくなかった.そのため,専門家の意見を聞いて,幅広い視野から研究を進められていない.本年度は特に対外発表によって幅広いフィードバックを多くもらい,今後の研究の方針,内容を固めていく.

Strategy for Future Research Activity

プライバシの個人化をするための枠組みを発見することができているが,そのインパクトの大きさを示すことができていない.そこで,以下の三つの軸からそれを狙う.
1. 複雑性を使った既存の研究の慣習に従った方法で,既存研究との比較をすることで差分を示す.
2. 提案の手法がある種の最適であることを示すか,最適の他の手法を考案する.
3. 様々な事例に適用し,その有効性を示す.
しかし,更に幅広い視野から見るためにも専門家からのフィードバックをもらう必要があると考えている.損のために,今年度は対外発表を増やす.
これらの結果をまとめて,学術誌に投稿をする.

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Published: 2022-12-28   Modified: 2023-08-01  

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