2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21J20970
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高木 駿 京都大学, 情報学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2024-03-31
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Keywords | 差分プライバシ |
Outline of Annual Research Achievements |
プライバシが個人化されたデータ収集手法の研究に着手し、理論的解析、実験による検証を行った。これにより、提案手法の実用性を示すことに成功した。これにより、各個人が好みのプライバシ保護度合いによって自身のプライバシを保護できるだけでなく、厳密なプライバシ保護度合いが計算されることにより、有用性・プライバシのトレードオフが向上する。その結果をセキュリティ系の国際会議であるCSF2023に投稿した。条件付き採択の通知を受け取り、それへの対処をしている。また、差分プライバシを非対称化することによって、正確な応答を可能にした研究をまとめた。この研究は、差分プライバシの数学的なプライバシ保護を保ちつつ正確性を保証したものであり、国や病院のような権威がデータ公開する際に特に、重要である。データベース系の国際会議であるBigData2022で発表した。これらの二つの研究は国際誌に投稿するために拡張作業中である。
また、エモリー大学に留学し、コロナ対策のためのデータ分析に必要な軌跡情報のプライバシ保護方法を研究した。その研究テーマの一つである、”GANを用いた軌跡情報の生成の研究”に共著者として携わり、その研究の論文がデータベース系の国際会議であるMDM2023に採択された。
現在は帰国しており、留学中に行っていた軌跡情報の生成のプライバシ保護手法の研究をリモートでエモリー大学の受入研究者と継続している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
去年の課題であった対外発表について、本研究のテーマに関して三つの対外発表をすることができた。 そのフィードバックによって幅広い視点で研究を深めることができたため、おおむね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
二つの国際会議論文を国際誌に投稿するために以下の拡張作業を行う.BigData論文に関しては正確な応答以外への他の目的への適用.CSF論文に関しては実装上の問題の解決.現在進行中の研究である,差分プライバシを満たす軌跡データの生成の研究を進める.ナイーブな方法により軌跡データの生成を行うと,差分プライバシの特徴によりバイアスがかかってしまい,元のデータセットの分布を維持することができない.そこで,メタ学習を取り入れるという新しい着眼点で,この問題の解決を目指す.これについて,数学的解析・実験を行って,結果を示し,この結果をまとめて国際会議に投稿する.
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