2023 Fiscal Year Annual Research Report
有機デバイスの高密度実装に向けた柔軟微細配線の研究開発
Project/Area Number |
22KJ2167
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
川端 玲 大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | フレキシブルエレクトロニクス / 伸縮配線 / 有機トランジスタ / 光センサ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、伸縮配線と有機回路の研究開発に基づき、超柔軟なシート型光センサを開発した。伸縮配線は、Agマイクロ粒子を含む導電性ペーストに、Agナノワイヤを配合することで作製した。この配線は、Agナノワイヤの配合によって導電率が3.6倍向上し、75%ひずみの繰り返し伸縮に対する耐久性を得た。有機回路の開発では、有機トランジスタのデバイス構造開発および回路設計を行った。先述した伸縮配線を用いて実装した有機電圧増幅器は、75%ひずみ下においても安定した増幅特性を示した。次に、光センサへの有機回路実装に向けて、遮光構造を有する有機トランジスタを新たに開発した。この有機トランジスタは、光照射下においても特性が一定であり、安定したスイッチング動作が可能であった。また、シート型光センサの受光素子として、カーボンナノチューブ薄膜からなる熱検出型のフレキシブル光検出器を開発した。この光検出器は、厚さ5マイクロメートル以下の薄膜基板上に印刷形成することで、厚い基板(厚さ500マイクロメートル以上)上に形成された場合と比較し、出力電圧は約21倍、応答速度は15倍以上に向上した。最後に、有機トランジスタと光検出器からなるセルを集積化したアクティブマトリックスを構築し、可視や赤外の光によって撮像可能なシート型光センサを作製した。このシート型光センサは、機械的柔軟性を有するイメージングデバイスとして機能し、曲げ変形下においても光照射の連続撮像が可能であった。さらに、本デバイスは熱イメージングへの応用も可能であり、熱源、生体、液中化学物質の分析が可能であることが示された。一連の研究成果は、超柔軟な有機デバイスによるユビキタスな検査分析・モニタリング技術の構築を促進することが期待される。以上の研究成果に関して、国際学術論文誌3件および会議発表10件(国際学会4件含む)の対外発表を行った。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] 超柔軟赤外イメージャーに向けた薄膜有機アクティブマトリックスの開発2024
Author(s)
川端玲, 李恒, 荒木徹平, 秋山実邦子, 杉町夏穂, 松岡望, 高橋典華, 酒井大揮, 松﨑勇斗, 越水瞭, 阿部岳晃, 和泉慎太郎, 栗平直子, 植村隆文, 河野行雄, 関谷毅
Organizer
第30回「エレクトロニクスにおけるマイクロ接合・実装技術」シンポジウム
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[Presentation] Flexible Carbon Nanotube-Based Optical Sensor Sheet Integrated with Ultra-Thin Organic Circuits2023
Author(s)
Rei Kawabata, Kou Li, Teppei Araki, Mihoko Akiyama, Norika Takahashi, Daiki Sakai, Yuto Matsuzaki, Minami Yamamoto, Leo Takai, Yuto Aoshima, Nozomi Matsuoka, Naoko Kurihira, Takafumi Uemura, Yukio Kawano, Tsuyoshi Sekitani
Organizer
2023 MRS Fall Meeting & Exhibit
Int'l Joint Research
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[Presentation] カーボンナノチューブ光検出器と有機回路を用いた 超柔軟・高感度なフレキシブル光センサシート2023
Author(s)
川端玲, 李恒, 荒木徹平, 秋山実邦子, 高橋典華, 酒井大揮, 松﨑勇斗, 山本みな実, 高井怜於, 青嶋祐斗, 松岡望, 栗平直子, 植村隆文, 河野行雄, 関谷毅
Organizer
第84回応用物理学会秋季学術講演会
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