2023 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界流体技術を基盤とした宿主受容体-脂質リガンドの網羅的探索法の開発
Project/Area Number |
22KJ2427
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
富安 範行 九州大学, システム生命科学府, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
|
Keywords | リピドミクス / 超臨界流体クロマトグラフィー / タンデム質量分析 / 脂質リガンド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,宿主受容体とその脂質リガンドを微量サンプルから迅速かつ網羅的に特定できる,超臨界流体クロマトグラフィー (SFC) と質量分析 (MS) を基盤とした解析プラットフォームを開発することを目的とした. 昨年度は (1) SFCを用いた脂質クラスごとに分離可能な分析系構築,(2) 構造解析のための脂質MS/MSデータベースの構築,(3) SFC-フラクションコレクター (FRC)/MSシステムの構築の3点を行ったため,本年度は (4) SFC-FRC/MSシステムの実用性の検証,(5) 脂質MS/MSデータベースを用いた構造解析の2点を行った.また,I型ナチュラルキラーT (iNKT) 細胞の脂質リガンドを標的として,解析プラットフォームの実用性の検証した. (4) 昨年度構築したSFC-FRC/MSシステムの実用性の検証: 昨年度構築した分析系とSFC-FRC/MSシステムによりサンプルとして哺乳動物血清の精製画分を分取した.さらに,この分取サンプルに対してiNKT細胞の活性を評価したところ,顕著な活性を確認することができた. (5) 昨年度構築した脂質MS/MSデータベースを用いた構造解析: 活性画分に該当するMSスペクトルおよびMS/MSスペクトルを解析したところ,脂質リガンドと考えられるHexCer分子種を特定することができた.さらに,同一分子種の標準品を哺乳動物血清の精製画分にスパイクし,構造の詳細な解析を実施した.その結果,脂質リガンドであるHexCer分子種の同定に成功した.
|
Research Products
(2 results)