2023 Fiscal Year Annual Research Report
代謝耐性型ラクトシルセラミドプローブの開発と自然免疫機構解析への応用
Project/Area Number |
22KJ2435
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森山 貴博 九州大学, 薬学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | C-グリコシド / ラクトシルセラミド / 自然免疫 / ケミカルバイオロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに、C24-ラクトシルセラミドの優位に代謝されるO-グリコシド結合の酸素原子を炭素に置き換えた3種のC-グリコシド型ラクトシルセラミドアナログの合成を達成している。これらのアナログは加水分解耐性と、それぞれに特異的な配座分布を有する。本年度の成果の一つとして、C-グリコシド型アナログの合成効率を向上させることができた。特に、鍵反応である、直接C-グリコシル化の検討により、目的物の収率及びスケールアップの大幅な改善に成功した。二つ目の成果として、3種のC-グリコシド型アナログの、好中球系細胞における自然免疫の機能を評価し、C-グリコシド結合の炭素原子上の置換基によって、機能が大幅に変化することを明らかにした。すなわち、独自の分子設計概念により、天然のC24-ラクトシルセラミドと見た目がほとんど同じまま、同様の機能を有するアナログと、機能をほとんど示さないアナログを創製することに成功した。三つ目の成果として、C-グリコシド型アナログを基盤にしたケミカルプローブの創製及び実用化を進めることができた。一例として、C-グリコシド型アナログに蛍光団を組み込んだ、蛍光標識ラクトシルセラミドプローブを数種類合成し、共焦点顕微鏡を用いてイメージングを実施した。その結果、開発したプローブの取込み、局在を明らかにすることができた。以上により、世界に類を見ない取り組みである、C-グリコシド型アナログを用いたケミカルバイオロジー研究の基盤を確立した。
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[Journal Article] Linkage-Editing Pseudo-Glycans: A Reductive α-Fluorovinyl-C-Glycosylation Strategy to Create Glycan Analogs with Altered Biological Activities2024
Author(s)
Moriyama, T.; Yoritate, M.; Kato, N.; Saika, A.; Kusuhara, W.; Ono, S.; Nagatake, T.; Koshino, H.; Kiya, N.; Moritsuka, N.; Tanabe, R.; Hidaka, Y.; Usui, K.; Chiba, S.; Kudo, N.; Nakahashi, R.; Igawa, K.; Matoba, H.; Tomooka, K.; Ishikawa, E.; Takahashi, S.; Kunisawa, J.; Yamasaki, S.; Hirai, G.
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Journal Title
Journal of the American Chemical Society
Volume: 146
Pages: 2237~2247
DOI
Peer Reviewed
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