2022 Fiscal Year Annual Research Report
セレン化銀ナノワイヤを用いたリザバーコンピューティングデバイスの開発と評価
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22J12378
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
琴岡 匠 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Keywords | セレン化銀ナノワイヤ / リザバーコンピューティング |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、人工知能(AI)の発展と共に、ハードウェアの更なる性能向上が求めれられているが、半導体素子の微細化の限界や物理的実装の困難により、別アプローチによる効率的なハードウェア開発が求められている。打開案として、人間の脳に着目した脳型デバイスが考案されており、複雑なシステムを機能性材料を用いて実装する試みがなされている。中でも、ナノ材料を用いたシステムは省電力で多様な物性特性を利用することができるため注目されている。もし材料を用いた脳型デバイスが実現されれば、人間の脳のようなコンピュータを構築することができ、既存のコンピュータとは異なる新たな計算機の開発が実現される。 本研究では機能性材料であるセレン化銀ナノワイヤ(Ag2SeNW)を用いた、ランダムネットワークデバイスを作製し、人工知能(AI)モデルの一つであるリザバーコンピューティング(RC)への実装を試みる計画である。電気的測定結果からAg2SeNWには電気的に非線形・短期記憶・高次元特性を有していることがわかり、RCモデルに必要な特性を有していることがわかった。波形生成学習や非線形自己回帰モデルの学習・推論などのベンチマークタスクを実施したところ、RCモデルと同様の振る舞いを示すことを確認できた。次に、材料が持つ特性の定量評価タスクを行ったところ、短期記憶・非線形特性の定量評価を行うことに成功した。最後に、6人の話者の音声分類をAg2SeNWを用いたデバイスで行った結果、良好な分類結果を示すことが判明した。また、ソフトウェアRCと比較したところ、同様の学習・分類結果が得られ、学習精度の傾向が類似していることから、内部の計算で同様の振る舞いをしていることが推察される。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(5 results)