2023 Fiscal Year Annual Research Report
チェーンウォーキングを経るアルケン類の遠隔ビスメタル化反応の開発に関する研究
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22KJ2699
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
菅野 翔太 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | 遠隔二官能基化 / チェーンウォーキング / ボリル化 / アルケン / パラジウム触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、収率向上を目指した検討を行った。 収率が向上しない原因の一つとして、物質収支が80%程度と低いという課題があったため、解決に取り組むこととした。具体的には、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによってフラクションごとに種々の解析を行い、一つ一つの副生成物を調査した。その結果、これまで定量できていなかった副生成物が複数見出され、物質収支が90%まで改善した。 その他の検討として、まず反応時間を検討したところ、反応開始初期段階において副生成物が出ており、以降その値はほぼ一定となることが分かった。すなわち、反応初期に副生成物が発生することが示唆された。そこで、反応初期段階の副生成物を抑制することを目的に、実験手順の変更や添加剤の検討を行ったが、改善は見られなかった。また、配位子や基質の電子的効果の影響も調べた。 上記で記載した検討を行っていた途上で、目的物の収率の再現性が低下するようになった。そこで、再現性を改善する検討を行った。まず、要因となるものを反応の系内・系外に分けた。系内とは、反応器具や反応物などのことである。それぞれの要因を変更したが、再現性は回復しなかった。次に、温度や光などの系外の影響を調べた。温度を低下させると、再現性が当初の状態に回復することを見出した。しかしその後、数か月たった際、再度再現性が低下することとなった。今後は、根本の原因をさらに調査する必要ある。
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Research Products
(4 results)