2022 Fiscal Year Annual Research Report
ALK阻害薬治療に起因した腫瘍微小環境の変化が誘導する薬剤耐性メカニズムの解明
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22J13822
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
水田 隼斗 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Keywords | 薬剤耐性 / ALK / 肺がん / 分子標的薬 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ある受容体型チロシンキナーゼを介したALK阻害薬耐性メカニズムを検討するために、過剰発現細胞株を、購入可能なALK融合遺伝子陽性肺がん細胞株や患者由来のALK肺がん細胞株を用いて樹立し、細胞レベル及びマウスモデルを用いて研究を行った。 細胞レベルの検討では、親株であるALK陽性肺がん細胞株と、過剰発現細胞株を用いて、ALK阻害薬への感受性を精査した。また、受容体の活性調節によりどのような影響が認められるかについても検討した。結果として、ALK阻害薬への感受性が活性を調節することで影響されることが確認された。 また、上記のALK陽性肺がん細胞株を免疫不全マウスに移植したモデル(マウスモデル)を用いてALK阻害薬感受性への影響や、耐性出現に対する影響を確認した。その結果、細胞レベルの実験で得られたものと同様の結果が確認された。その際の腫瘍に含まれる細胞を、マルチカラーフローサイトメトリーで解析したり、ALK阻害薬による治療実験で残存した腫瘍を用いたRNAシーケンス解析を行った。その結果、ALK阻害薬治療により、宿主のある特定の細胞(宿主マウス由来の免疫関連細胞など)が集積してくる様式が明らかになった。さらに集積してきた細胞の種類をRNAシーケンスデータから推定する解析手法などを組み合わせることで、抵抗性に関与する宿主因子の解析を進めることができた。 これらの研究により、ALK融合遺伝子陽性肺がんにおいて、ALK阻害薬暴露時の腫瘍細胞自身の変化だけでなく、腫瘍微小環境中の宿主細胞の変化が、薬剤耐性の誘導に寄与する可能性が示唆された。今後より詳細な解析により、抵抗性に関わる因子を併用阻害することで、獲得耐性出現を未然に防げるような治療につながる可能性があり、今後新規治療法開発へとつながることが期待される。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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[Presentation] Preclinical activity of NVL-655 in patient-derived models of ALK cancers, including those with lorlatinib-resistant G1202R/L1196M compound mutation2022
Author(s)
Toshio Fujino, Linh Nguyen, Satoshi Yoda, Mira Yu, Hayato Mizuta, Ludovic Bigot, Catline Nobre, Anupong Tangpeerachaikul, Henry E. Pelish, Luc Friboulet, Jii Bum Lee, Byoung Chul Cho, Aaron Hata
Organizer
34th EORTC-NCI-AACR Symposium on Molecular Targets and Cancer Therapeutics
Int'l Joint Research