2021 Fiscal Year Annual Research Report
Roles of GABA in Suprachiasmatic AVP Neurons on Female Reproductive Functions
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21J22002
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
杉山 瑞輝 明治大学, 明治大学大学院農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2024-03-31
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Keywords | 概日リズム / 視交叉上核 / バソプレシン / 血管作動性腸管ペプチド / γアミノ酸 / 黄体形成ホルモン / 性周期 |
Outline of Annual Research Achievements |
哺乳類の概日時計中枢は間脳・視床下部・視交叉上核(SCN)である。SCNは細胞毎に、アルギニンバソプレシン(AVP)、血管作動性腸管ペプチド(VIP)、カルビンジン(CAL)などの様々な神経伝達物質を産生し、これらを産生する神経細胞の分布には局在性がある。一方でSCNのほぼ全ての細胞は抑制性の神経伝達物質であるγアミノ酪酸(GABA)作動性でもある。多くの先行研究により、排卵などの雌性生殖機能の誘起にはSCNからの時刻情報が必要であることが示唆されているが、SCN領域内の細胞種までを考慮した研究報告は少ない。そこで申請者は、SCN領域に存在する特定の神経細胞特異的に遺伝子改変操作を施したマウスの雌性生殖機能に及ぼす影響を調査することで、雌性生殖機能におけるSCNからの時刻情報出力機構およびその伝達経路の解明に挑む。本年度は、AVP産生細胞またはVIP産生細胞特異的にGABA伝達を不能にした雌性Avp-Cre;Vgat-flox(Avp-Vgat-/-)マウス、およびVip-Cre;Vgat-flox(Vip-Vgat-/-)マウスの輪回し活動計測および膣上皮細胞の経時的採取を行い、各マウスの性周期を観察したところ、Avp-Vgat-/-マウスにおいて4~5日の正常な性周期を示す割合がコントロールマウスに比べて有意に低下することが確認された。また、アデノ随伴ウイルス(AAV)を用いたSCN領域のAVP産生細胞特異的なVgatレスキュー操作により、不明瞭な性周期が4~5日の正常な性周期へと回復することも確認された。本結果のメカニズムとして、SCNからの時刻情報伝達によって調節される「視床下部―下垂体―性腺(HPG)軸」を介した排卵機構の異常に起因する現象であるかを確認するため、ウエスタンブロッティングによる黄体形成ホルモン(LH)定量化の実験系を構築し、計測を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほとんど計画通りに研究が進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
SCN領域内AVPまたはVIP産生細胞の雌性生殖機能への寄与とその伝達機構および伝達経路について検討する。化学・光遺伝学的手法を用いて性周期の各ステージあるいは各ステージ中の時刻依存的にAVP・VIP産生細胞を抑制し、その後のLH量や性周期への影響を観察する。また、AVPまたはVIP産生細胞の細胞膜にAAVを用いて蛍光色素を発現させることで、各ニューロンの軸索を可視化し、HPG軸への投射経路を探索する。
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Research Products
(3 results)