2022 Fiscal Year Annual Research Report
Psychological Foundations of Voting for the Liberal Democratic Party of Japan among Low-Income People
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22J12212
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Research Fellow |
中越 みずき 関西学院大学, 社会学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Keywords | システム正当化理論 / インタビュー / 投票行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は,第26回参議院議員通常選挙時に投票した有権者に対してインタビュー調査を実施し,対象者の語りを分析した。申請当初予定していた行政サービスの利用者を対象としたインタビューが困難となったため,ウェブ調査会社を利用し,オンライン上でのインタビュー調査に切り替えた。その結果,低所得者においては, 個々人の抱える困難を通して「政治」を捉える傾向にあることが示された。さらに,ライフヒストリーの聞き取りから,これまでの人生において獲得された諸信念は「政治」の捉え方とも関連しており,これら諸信念がシステム正当化動機を阻害することで,自民党以外への政党に対する支持および投票が行われている可能性が示唆された。
なお,これまでの成果の対外的な発表として,発表代表者・共著者として国内の学会での発表を複数回行った(うち1つは招待有)。また,責任著者として執筆した査読付き英語論文が受理され,オープンアクセスで公開された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予想に反して,インタビュー参加希望者のデモグラフィックに大きな偏りがみられ,対象者が中高齢者に限定されるなど,いくつかの重大な課題が生じた。それにより,全体の研究計画についての大幅に見直しを迫られた。
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Strategy for Future Research Activity |
申請時に予定していた縦断調査を取り止め,代わりに2度目のインタビュー調査を実施する必要が生じた。2023年度は,1回目のインタビュー調査で明らかとなった課題をふまえたうえで,2回目のインタビュー調査を行う。
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