2023 Fiscal Year Annual Research Report
筋形成における亜鉛シグナルの役割解明: -筋関連疾患の再生医療と創薬を目指して-
Project/Area Number |
22KJ3069
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
吉開 会美 徳島文理大学, 薬学部, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Keywords | 骨格筋 / 筋形成 / 筋サテライト細胞 / 微量元素 / 亜鉛 / 亜鉛トランスポーター |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、骨格筋における亜鉛シグナルの役割と筋疾患との関連の解明を目指し、骨格筋の恒常性における亜鉛シグナルの意義を究明するものである。 これまでに、亜鉛トランスポーターZIP13が筋分化に必要であり、ZIP13の機能不全は筋萎縮を伴う疾患を引き起こすことを見出している。骨格筋は、生体の運動機能を担う主要な組織として健康寿命に関わるが、筋形成や筋再生の分子メカニズムにおけるZIP13の役割は明らかになっていない。 本年度は、筋形成および筋再生の中心的な役割を担う筋サテライト細胞に着目し、独自に開発したZip13-GFP-ノックイン(KI)マウスと、Zip13-遺伝子欠損(KO)マウスを用いて、ZIP13が制御する筋サテライト細胞の骨格筋形成や再生に関わるメカニズムを解析した。 筋サテライト細胞は骨格筋の筋繊維に付随する未分化なPax7陽性細胞として存在し、筋損傷などの刺激を受けると、筋分化関連遺伝子が活性化させ、筋繊維へと分化する。前年度において、筋サテライト細胞におけるGFPの発現を解析したことから、さらに筋サテライト細胞の休止期及び活性期に着目して、ZIP13の発現様式をFACSにより解析した。興味深いことに、GFPの発現は、活性期の筋サテライト細胞で高いことが確認された。さらに、GFPホモノックインマウスを同様に解析したところ、GFPの発現は野生型マウスと同程度まで低下していることが確認された。従って、筋サテライト細胞におけるZIP13の亜鉛シグナルが、ZIP13自体の発現制御に関係していることが示唆された。
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[Journal Article] Possible involvement of zinc transporter ZIP13 in myogenic differentiation2024
Author(s)
Shoji Masaki, Ohashi Takuto, Nagase Saki, Yuri Haato, Ichihashi Kenta, Takagishi Teruhisa, Nagata Yuji, Nomura Yuki, Fukunaka Ayako, Kenjou Sae, Miyake Hatsuna, Hara Takafumi, Yoshigai Emi, Fujitani Yoshio, Sakurai Hidetoshi, dos Santos HG, Fukada Toshiyuki, Kuzuhara Takashi
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 14
Pages: 8052
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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