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2022 Fiscal Year Annual Research Report

膜コンタクトサイトから明らかにする新たなゴルジ体―トランスゴルジ網間積荷輸送機構

Research Project

Project/Area Number 21J00910
Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionInstitute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

清水 優太朗  国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 特別研究員(PD)

Project Period (FY) 2021-04-28 – 2024-03-31
Keywords膜交通 / ゴルジ体 / トランスゴルジ網 / シロイヌナズナ / 植物
Outline of Annual Research Achievements

トランスゴルジ網(TGN)はゴルジ体から運ばれてきた積荷タンパク質やエンドサイトーシスされた積荷タンパク質を選別し最終目的地へ送り出す重要なオルガネラである。小胞体からゴルジ体、あるいはゴルジ体間の積荷タンパク質輸送機構についてはよく研究されている一方で、ゴルジ体とTGN間でどのように積荷タンパク質を輸送しているのか、その仕組みについては十分な知見がない。本研究課題の目的は、植物細胞を対象に、細胞生化学的手法とケミカルスクリーニングを駆使し、ゴルジ体とトランスゴルジ網間における積荷タンパク質輸送機構を明らかにすることである。特にゴルジ体とTGNが恒常的に隣接して存在する様式に着目し、それらの境界面で機能するタンパク質が重要であるとの仮説のもと、それらの役割を明らかにする。
前年度から引き続き、ゴルジ体マーカーとTGNマーカーの局在関係に影響を与える化合物のスクリーニングをおこなったが、目的とするようなヒット化合物を得ることはできなかった。細胞生化学的手法として、ゴルジ体あるいはTGNに局在するタンパク質に近位依存性ビオチン標識酵素を融合した植物体を作出し、LC-MS/MSによりプロテオームを比較した。得られたプロテオームからゴルジ体とTGN間で繋留因子として機能すると考えられる解析候補タンパク質群を同定した。一部の解析候補タンパク質に蛍光タンパク質を融合して細胞内局在を解析し、それらがゴルジ体とTGNに局在することも確認した。今後これら解析候補タンパク質群の変異体について解析を進めていく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

前年度から追加した新たな化合物ライブラリを用いたケミカルスクリーニングに注力して解析候補タンパク質群を同定しようとしたが、ヒット化合物を得ることができなかったため。また、TGNマーカーに近位依存性ビオチン標識酵素を融合した植物の多くが矮化を示し適切な系統を作出するのに時間がかかったため。

Strategy for Future Research Activity

ケミカルスクリーニングを用いた方法では解析候補タンパク質を得ることはできなかったが、近位依存性ビオチン標識法により、解析候補タンパク質群を得られた点では大きな進捗があった。次が最終年度のため、一過発現実験により、得られた解析候補タンパク質群の中からゴルジ体およびTGNに局在するタンパク質をさらなる解析候補として選抜する予定である。選抜した解析候補タンパク質群の変異体背景シロイヌナズナに、ゴルジ体マーカーやTGNマーカーを導入しそれらの局在関係の変化や、積荷タンパク質の輸送に影響を及ぼすかどうかを解析する。さらに、植物個体の表現型を解析することで、当該タンパク質が担う生理学的な意義についても考察したい。

  • Research Products

    (5 results)

All 2023 2022

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 1 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] The sorting of cargo proteins in the plant trans-Golgi network2022

    • Author(s)
      Shimizu Yutaro、Uemura Tomohiro
    • Journal Title

      Frontiers in Plant Science

      Volume: 13 Pages: -

    • DOI

      10.3389/fpls.2022.957995

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] 最先端イメージングで迫るトランスゴルジ網の積荷選別機構2022

    • Author(s)
      SHIMIZU Yutaro、UEMURA Tomohiro
    • Journal Title

      KAGAKU TO SEIBUTSU

      Volume: 60 Pages: 215~217

    • DOI

      10.1271/kagakutoseibutsu.60.215

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 塩ストレス応答におけるNHX5/6の局在解析2023

    • Author(s)
      井上柚紀、清水優太朗、伊藤瑛海、中野明彦、植村知博
    • Organizer
      第64回日本植物生理学会年会
  • [Presentation] トランスゴルジ網と多胞体間における積荷タンパク質輸送の可視化解析2022

    • Author(s)
      清水優太朗、植村知博、中野明彦
    • Organizer
      日本植物学会第86回大会
  • [Presentation] Syntaxin6N末端領域を有する植物固有タンパク質の生理機能に関する研究2022

    • Author(s)
      東出さら、長尾レイナ、伊藤瑛海、伊藤容子、清水優太朗、由良敬、中野明彦、植村知博
    • Organizer
      日本植物学会第86回大会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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