2022 Fiscal Year Annual Research Report
Reconstitution and functional analyses of gliding machinery in Mycoplasma using minimal cell
Project/Area Number |
22J00711
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
水谷 雅希 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2025-03-31
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Keywords | 合成生物学 / ゲノムクローニング |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はMycoplasma mobile滑走運動に関わる遺伝子群のクローニングを主に行った。滑走運動に関わることが示唆されている7つのオペロンについて,繋げたい相手のオペロンの末端配列を持つプライマーを用いてPCR増幅し,Gibson assembly法を用いて連結し,大腸菌に形質転換した。コロニーを培養し,7つのオペロン間にある6つの繋ぎ目を標的としたマルチプレックスPCRによって連結の成否を確認した。その後,次世代シークエンス解析によって変異の確認を行ったところ,どのコンストラクトも恐らくPCRエラーに起因する数塩基の変異が見つかった。 これと並行して,合成細菌JCVI-Syn3Bの低温適応化を行った。Mycoplasma mobileの成育至適温度は約25℃であるのに対し,JCVI-Syn3Bの成育至適温度は約37℃であるため,JCVI-Syn3Bでのタンパク質発現においてミスフォールディングが起こる可能性が危惧される。そこで実験室適応進化系を用いて本来培養不可能な25℃での培養が可能な進化型JCVI-Syn3Bを作製することに成功した。 また,Mycoplasma mobileを基にした遺伝子操作法の開発も行っており,oriCプラスミドを設計し,形質転換を試みている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Mycoplasma mobileの全ゲノムクローンおよび滑走遺伝子群のクローンを作製することができた。また,本来培養不可能な25℃での培養が可能な進化型JCVI-Syn3Bを作製することに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
第一に,得られたクローンを低温適応進化型JCVI-Syn3Bに導入する。またクローンの変異箇所を酵母CRISPR/Cas9法を用いて修正する。遺伝子導入後,SDS-PAGE法を用いてタンパク質の発現を確認するとともに,光学顕微鏡観察によって菌の形態や運動性の変化を調べる。タンパク質の発現量が低い場合は,JCVI-Syn3Bで高発現することが既に知られているスピラリンプロモーターを滑走遺伝子群の上流に導入することを考えている。
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