2022 Fiscal Year Annual Research Report
The impact of family caregiver burden on the prognosis and care costs of persons with long-term care needs: a dyadic cohort study
Project/Area Number |
22J01409
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
野口 泰司 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 老年学・社会科学研究センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2025-03-31
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Keywords | 要介護高齢者 / 家族介護者 / 介護負担 / Dyadicコホート |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、家族介護者の介護負担や心理・社会的状況が要介護者の予後および介護費用に及ぼす影響について、在宅介護における家族介護者と要介護者のDyadic(対)コホートデータの構築をとおして明らかにすることを目的としている。研究開始年度の本年度は、主に家族介護者と要介護者のDyadicデータの構築のために2つのコホートデータの構築・整備に取り組んだ。また、家族介護者に関する既存データの分析や、コホート調査において調査予定の尺度開発にも取り組んだ。 (1)軽度要介護高齢者とその家族を対象としたコホート研究 要支援1~要介護1までの軽度要介護高齢者とその家族のDyadicコホートの立ち上げ準備を行った。複数自治体と共同し対象者リクルートのための名簿提供に関し調整を行った。併せて調査設計を行い、次年度において予定されている予備調査、ベースライン調査の準備を行った。今後は、ベースライン調査の実施と要介護認定情報・介護レセプトデータなどの転帰データとの突合を行い、コホートデータの構築を進めていく予定である。 (2)在宅ケアと暮らしの調査 保険者が実施する在宅介護実態調査の枠組みを利用し、千葉大学等と共同して郵送質問紙調査を行い、14自治体、およそ3000組弱の要介護者と家族介護者に関する調査データを取得した。今後は、データのクリーニングをとおして、本データの横断解析を進めていくとともに、転帰データとの突合の準備を行い、コホートデータの構築を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2つの要介護者およびその家族のDyadicコホートを構築できる準備が整っている。また調査設計において家族の介護負担や心理状況など必要な変数を取得でき、また要介護度や死亡、入所、介護費用などの公的データの入手に関しても調整ができており、今後コホートデータの構築をとおして、介護者の負担と要介護者の予後アウトカムとの関連性を明らかにすることが可能と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
軽度要介護高齢者とその家族を対象としたコホート研究については、訪問面接による予備調査およびベースライン調査を実施し、要介護高齢者と家族のベースラインデータの取得を進める。また、公的データとの突合から、要介護者の死亡や要介護の重度化、入所、介護費用などの転帰アウトカムの取得を進めていく。在宅ケアと暮らしの調査については、すでにベースラインデータの取得ができており、横断解析を実施していくとともに、今後の転帰データとの突合準備を進め、コホートデータの構築を進めていく。 併せて、介護者支援等を先進的に取り組んでいる海外研究者と連携し、現地の取り組みの視察や制度の情報収集などの共同研究の実施準備を進め、国際的な取り組みも行っていく。
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[Presentation] もの忘れ外来受診者における意欲の指標と生命予後との関連:NCGG-STORIES2022
Author(s)
黒田佑次郎, 杉本大貴, 佐藤健一, 中川威, 斎藤民, 野口泰司, 小松亜弥音, 内田一彰, 小野玲, 荒井秀典, 櫻井孝
Organizer
第41回日本認知症学会・第37回日本老年精神医学会合同大会
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